東京国立近代美術館の常設展は、もう10回以上訪れている。
いくら展示替えがあるとはいえ、そろそろ見飽きてきた。
馴染みの作品をつるりと流し、見覚えはないけどぴんと来ない作品の前を通り過ぎる。
足を止めたのは、平櫛田中の木彫「鬼の腕相撲」の前だった。
2匹の鬼が地面に寝そべって腕相撲をしている。
体全体がそれこそ足の裏までむちむちしていて愛敬にあふれ、2頭より2人より、2匹と呼びたくなる。
今回の訪問は、2階の特集展示が目当てだった。
「小松誠 デザイン+ユーモア」展。
紙袋そっくりの花器やおもちゃのロボットの腕みたいなドアハンドル、根っこの形をした一輪挿し、枕の形をした何か、などなどが並んでいる。
どれもこれもつい手に取ってみたくなる作品で、後ろ手に組んだ指先がわくわくと動く。