2017/12/29  23:36

ポケモンバトル解析研究の歴史  2016年〜:ノンジャンル

■ 役割解析 ■

今から11年前(2006年)、役割解析という研究が行われました。
目的は「最強のパーティを作ること」の実現に近づくことで、
初めてポケモンバトルのプログラムによる解析に成功しました。

http://vento.blog3.fc2.com/blog-entry-127.html

安定行動を続けた場合の対戦結果を出力するプログラムにより、
>最も少ない流しの回数しか持たないポケモンが居る方が負ける
という法則を発見しました。

紫電のポケモン対戦研究所のダメージレースでも
回数に関する同様の説明がされています。

https://www19.atwiki.jp/yakuwaririron66/pages/25.html

>ダメージレースの概念とは何かというと、
>全てのポケモン(の役割)を消耗品として考え、
>それぞれのポケモンの限られた流し回数が切れる前に高い決定力で相手を潰しきった方が勝ち
>というもの。

役割解析の後、対戦理論の研究が広まることはありませんでした。
ダメージレースの考え方だけでも十分役に立ちますし、
プログラムが実戦に近いレベルに到達できていないのが理由でしょう。

ただし、完全に途絶えたわけではありません。
私を含めた一部の人間が続きの研究を行いました。

■■ 簡易モデル ■■

役割解析で使われた簡略化されたパーティのことを
簡易モデルと呼ぶようになりました。
後の研究では、HPや素早さなども簡略化されるようになります。
下記は後出しできる回数を1回に設定した簡易モデルです。

[プレイヤーA]
 ゴウカザル 素早さ:2 技:インファイト スターミーに【6】 カビゴンに【12】
 サンダース 素早さ:4 技:10まんボルト スターミーに【12】 カビゴンに【4】

[プレイヤーB]
 スターミー 素早さ:3 技:なみのり  ゴウカザルに【12】 サンダースに【6】
 カビゴン  素早さ:1 技:おんがえし ゴウカザルに【6】 サンダースに【12】

■■■ 勝てる確率 ■■■

2007年、ゲーム理論をポケモンバトルに使うことで勝てる確率を計算することに成功しました。
仕組みは単純で、全ての結果を書き出し、結果の起こりうる確率を集計するというものです。

2010年にはプログラムでの計算が可能になり、後出しできる回数3回までの結果を得られました。
用語は古いですが、計算結果は今でも参考になります。一部手動計算も混じっていますね。

※エラーになる場合はURL直打ちでお願いします。
http://warriors.ongaeshi.biz/MaximBBS/20100604.txt

上記の後出しできる回数1回のパーティで「安定行動とハイリスクな行動が50%ずつ」の立ち回りで計算した時、
Aが勝てる確率は3/8です。

プログラムはこちら。※現在は動きません。
http://www21.atpages.jp/maximster/maximster018.html

■■■■ 補足説明:同時交代の計算方法 ■■■■

同時交代が2回連続で行われた場合、どのように計算するのかを説明します。
下記のTurn2βの「Aの勝率約0.458、Bの勝率約0.542」を例にします。

>【Turn1】@Bは必ずなみのりを選ぶので、Aはサンダースに交換を選ぶ
>ゴウカザルHP12 スターミーHP12 控え:サンダースHP12 カビゴンHP12
>
> インファイト×なみのり…Bの勝ち
> インファイト×カビゴンに交換…Aの勝ち
>
>@サンダースに交換×なみのり…Turn2αへ。Aの勝率3/8、Bの勝率5/8
> サンダースに交換×カビゴンに交換…Turn2βへ。Aの勝率3/8、Bの勝率5/8
>
>■■
(中略)
>【Turn2β】@Bは必ずおんがえしを選ぶので、Aはゴウカザルに交換を選ぶ
>サンダースHP12 カビゴンHP12 控え:ゴウカザルHP12 スターミーHP12
>
> 10まんボルト×おんがえし…Bの勝ち
> 10まんボルト×スターミーに交換…Aの勝ち
>
>@ゴウカザルに交換×おんがえし…Turn3βへ。Aの勝率3/8、Bの勝率5/8
> ゴウカザルに交換×スターミーに交換…Turn1へ。Aの勝率約0.458、Bの勝率約0.542

Turn1でインファイトも選ばれると仮定した時、プレイヤーAが勝てる確率を x とすると

x = 1 / 4 × { 0 + 1 + 3 / 8 + 1 / 4 × ( 0 + 1 + 3/8 + x ) }

という数式になります。これを解いていきます。

128x = 32 + 12 + 8 + 3 + 8x
120x = 55
x = 約0.458 (プレイヤーBが勝てる確率は約0.542)

プレイヤーBは、プレイヤーAの選択に関わらず「おんがえし」を選んだ方が勝てる確率が高くなります。
よってTurn2βでは必ず「ゴウカザルに交換×おんがえし」が選ばれます。
Turn1の「サンダースに交換×カビゴンに交換」でプレイヤーAが勝てる確率は3/8になります。

■■■■■ 最後に ■■■■■

以上がプログラムを用いたポケモンバトルの解析研究の歴史です。
研究の結果どのようなことが分かったかについては、また別の機会に書きましょう。

2018/01/16追記:ポケモンバトル解析研究の結果を書きました。



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