4月30日朝。長い夢から目を覚ましたとき、私は何故か、まるで熊本に行ったかのような気分だった。だがもちろんそんなわけは無く、私がいたのは青森、古いビジネスホテルの一室だ。
そして青森を起ち三沢を目指す。特急列車は途中、野辺地駅で停車。ああ、覚悟はしていたが、南部縦貫鉄道の施設が跡形なく消え去っているのを見て、ちょっと気が滅入る。さすがに路盤や橋梁は残っているが、寂しいものだ。まぁ一度きりとはいえ現役時代に乗っておいてよかったと思うことにする。
三沢駅に到着する少し前、まだ古くはないが赤く錆びたレールが平行して見えてきた。確か、三沢基地に燃料を運ぶ専用線か何かだったはず。この世の中廃線ばっかりだ。
かくて三沢駅に到着。待合室のポスターで、基地近くに航空博物館があると知る。もう一本早めに出発していれば見学にいけたか、とも思ったが、どの道駅からは結構な距離なのだから、最初から行くつもりで計画を立てていないとそうそう行って帰ってこれるものではないだろう。これも、次に「青森・函館フリーきっぷ」を使うときの楽しみに取っておこう。
橋上のJR駅から階段を下りて、さあていよいよ三沢駅である。

コンクリート造の、これという装飾の無い小さな入り口。初見では気にならなかったが、二階部分の窓がちょっとした謎である。何故か入り口正面向きにしか付いていない。側面に開口しない理由がわからない。

入り口からいきなり右斜めに曲がり、その先にガラス戸がある。入り口右手側にいきなり、映画館のチケット売場かパチンコの景品交換所のような小窓が開いており、そのスペース確保のために斜めになっていると思われるが、そもそもなんのスペースなのかが不明。

ガラス戸を抜けるとすぐにコインロッカー。JR駅の待合室のコインロッカーは300円だったが、こちらは200円。これから三沢を訪れようという方は覚えておくと100円お得だ。正面には自動販売機が並ぶ。この写真では切れているが、その右に食堂の入り口が開いている。通路としては、そこに突き当たったところで唐突に右側にオフセットされる。

コインロッカーの横には純粋階段。「立ち入り禁止」とかかれているが、バッチリと板が打ち付けられていて、立ち入りようが無い。これを上ると入り口にあった2階部分の窓のスペースに行けたのだろうか。

少し進んで入り口側を振り返る。この画像だと、入り口横の小窓のスペースに入るためのドアも見える……だからなんのためのスペースなんだ? 壁には作り付けのショーケースが並んでいるがこれも使われておらず、ぞんざいにポスターが貼られているだけ。何か沿線の小学校の図工の作品とか、美術部の作品でも飾ればよさそうなものだが。

再び正面に進もう。先刻の突き当たりを右にズレると、正面にやっと改札が見える。正面右手には4月だというのにストーブ(さすがに火は消えていた)と木製のベンチ。正面やや進んで左手側には食堂がある。

ちょっと進んで振り返り、食堂側を見る。地方民鉄の駅内の食堂(「そば・うどんコーナー」)にしてはけっこう広い。乗降客以外の客も見込んでの営業なのだろうか。

切符の自動販売機は、「こども」用のボタンが独立していて白いカバーが掛けられているタイプ。こうして改めて見るまで「そういえば最近は全く見かけなくなったなぁ」と思うことすらなくなっていた。なお、この画像は十和田市駅のものだが、三沢駅のものもほぼ同型である。

「バス出札」と「電車出札」が並ぶ窓口。

そしてようやくホーム側の出口。復路で撮ったので時間がもう昼前だが気にしないように。

しかし出口を出てから改札までの間に、なぜか洗面所があるのだった。蒸気機関車を使っていた頃の、煤落としのための洗面所? しかし15kmにも満たない路線にそれが必要だったのだろうか。

改札を抜けて振り返る。

コンパクトデジカメ、コダックV570の一芸「超広角+パノラマ撮影」で端から端まで収めてみた(画像クリックで拡大されます)。それにしても横に長い建物だ。また、高さから考えればおそらく2階があるのに、明かり取りさえ窓が無いのが異様。なんというか、見た目の飾り気やしゃれっ気が感じられない、快適性も高くないのに、利便性優先の合理的な構造かというとそうでも無い、という実に不思議な駅舎だった。

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