2017/2/17

史実と資料の魅力  
 先日買い物にちゃりちゃり出かけたら、道端でばったりお掃除名人さんに出会いました。寒かったんでわーい久しぶりっす!と通りすがって挨拶しただけだったんだけど、わずか2分で名人さん、最近はまって面白かった本を布教用に買ってきたからあげる!と渡してくれました。

 彼女はまるきりカタギの奥さんなんだけど、もしも若い日におたく道に踏み込んでいたら恐らく一世代を築いたであろうなあ!この素早いアクション恐ろしい子!

 と言う訳で、本読ませて頂きました、磯田道史「無私の日本人」。
 おおこれは「武士の家計簿」書いた人じゃん!とわりとつるつる読めたんだ。史実を元にしたエピソードを時代小説風にまとめてあるんだけど、時代小説というより内容は地方の自治体のスタッフから為政者に対してイノベーションを起こしていく社会派ドラマでした。
 現代と事情の違う点がたくさんあるから、それを解説していくために一応小説の形をとっているけれど、堅実にその時代のシステムとか物価とか細かく描写しているのがオタクティヴで面白かった。

 普通の時代劇がもやっと流している時代背景を細かく描くことで、当事者の臨場感を出すって描き方、多分いろんな作家がアコガレながらも情報をかき集めるのが大変だから手が出せなかったんじゃないかな。お好きな方にはたまらないと思います。(そして冒険活劇な時代劇が好きな方からは、多分ナンジャコリャーと言われそう…)

 状況説明の特殊な言葉やセリフを、カギカッコに入れて体言止めの解説を添える書き方、とっても池波正太郎っぽい。文章で読ませる小説というより、物語のイメージをアタマの中で膨らませたいおたくにこそ、受けがよさそうな作品だと思うんだ!ごちそうさまでした!
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