シンガポール航空のA333をリペイントしてみた。ベースモデルはいつものThomas Ruth先生の手になるもの。下掲スクリーンショットでは、
今年の撮り初めにセントレアで撮影した当該機の構図を再現してみた。

<9V-STH A330-343X RJGG RWY36 Taking off on fsx>
コレ、塗ってみると想像以上に面倒臭かった。と言うのも、A330は…と言うか、厳密に言えば、初代A300以来胴体の基本設計を共有するA300/310/330/340には、機体尾部の客室床面が反り上がっているという特徴がある。これは床下の貨物搭載空間を確保するための工夫なワケだが、結果、外見上の特徴として、機体後部の客席窓の位置が、水平から少しずつ上がっていくことになる。
さて、飛行機の塗装として、水平のストライプ塗装が施されるのは極一般的ではあるが、これは大抵の場合、地面に対して水平におこなわれる。厳密に言えば、A330/340はギアの構造の都合で地上では若干の前傾姿勢になるので、機体下面に対して水平と言うべきだが、それはさておき。よって、たとえば窓下にストライプがあるデザインのエアライナーの場合、よく見るとA300/310/330/340では、機体尾部において、窓がストライプから少しずつ離れている、ということが起こる。このケースは、リペイントにおいて特に問題はない。単に水平線を引けば良いだけなので。
ところが、シンガポール航空の塗装は、このストライプが地面に対してではなく、窓配置に平行するようになっている。よって、リペイントに際しては、びゃーっと長方形に塗ることが許されない。微妙な曲線を描き、かつ、それによるジャギーが悪目立ちせぬよう、適時ブラシ処理をしてやらねばならない。これがまた、本当に微妙な曲線であるがゆえに存外面倒臭い。っつーか、半分くらい作り出してからそのことに気付いて、本気で投げ出したくなったのだが、結局、暇に任せて乗り切ってしまった。
シンガポール航空機の塗装上の特徴としては、他に、フラップを支えるアーム(って、正しくは何て呼ぶべきなのかな?)の先端が赤く塗装されている、というのがあって、ボクの認識の範囲内では機種を跨いで共通だと思うのだが、これが実機を見ると結構よく目立つ。リペイントでも反映しているつもりなのだが、上掲スクリーンショットを見るに、少し目立ち足りないような気もするので、もうちょっと調整が要りそうな感じ。