2016/3/27 | 投稿者: ghost

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さらに二回、同じパターンが繰り返される。

登場するのは、まず、前出の毘沙門天同様に四天王の一角を占める増長天(ぞうちょうてん)であるが、これは写本によっては同じく四天王の持国天(じこくてん)になっていたり、そこが脱落して誰かわからなくなっている(妙法蓮華経もそれ)。続いては、主に日蓮宗穏健派の信仰対象としてよく知られる鬼子母神(きしもじん/きしぼじん、とも)と十羅刹女(じゅうらせつにょ)。いずれの場合も、唐突に登場し、法華経の法師の守護を誓い、ダーラニーを示して、法師を悩乱するものに災いあれと語るところまで、すべて共通している。

参考までに、それぞれの示すダーラニーを以下に引いておこう。

増長天、あるいは持国天、あるいは無名の誰か:
アキャネイ、キャネイ、クリ、ケンダリ、センダリ、マトウギ、ジョウグリ、フロシャニ、アッチ、ソワカ。

鬼子母神と十羅刹女:
イデイビ、イデビン、イデイビ、アデイビ、イデイビ、デイビ、デイビ、デイビ、デイビ、デイビ、ロケイ、ロケイ、ロケイ、ロケイ、タケイ、タケイ、タケイ、トケイ、トケイ、ソワカ。

何と言うか、鬼子母神のそれからは、法華経第一期の授記に際しての如来の名号同様に、ネタ尽き感が漂っていなくもないが、まぁ、いずれもそもそも深い意味はないもの(ぉぃ)であるからして、捨て置こう。

ここまで、ダーラニーを示した菩薩・諸天は、各自の仕事を終えると速やかに退場していったのであるが、最後に登場した鬼子母神たちにはもう一仕事残っている。すなわち、彼女らはやはり何の前置きもなく突如として、似たような章句を四回繰り返す短いを詠うのであるが、その最初が以下のものになる。

この呪文を聞いて順わず、説法者を悩乱するものは、その頭は七分に破れ裂け、阿梨樹の花房のようになるであろう。

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