2020/5/27 | 投稿者: ghost

これを“もどき”と呼ぶのは、レイヤー重ね合わせによる狭義の多重スクロールとはまったく異なることをやっているからなのだが、技術的にはINQ&SUQ vs NIGHTMAREドット単位に流れる星空の上をボスキャラが闊歩していたのとまったく同じことを、さらに規模を大きくしてやっているのみで、特に目新しさはない。


左右にも画面が流れるのに驚く人もいるかも知れないが、これも種を明かせばつまらない話である。

まずキャラクタベースの前景は、前述したように本質的にこれはINQ&SUQのボスと同じ類のものなので、縦座標のみならず任意の横座標をそもそも持つことができる。縦座標はスクロールのために1フレーム毎に1キャラクタ下方向へ移動するが、横座標はプレイヤーが横方向に移動しているときに2フレームに1回加減算される。たったそれだけの話。

奥手の背景もミもフタもない話で、よくよく見ると実はこれはたった2つのPCGキャラクタの書き換えで実現されている。これらの姿を定義するために必要な情報量はパターンとカラーそれぞれ16バイトずつの32バイトになるが、これをパターンについては縦スクロールの便宜のためにRAM上に2つ続けてコピーした後、この64バイトの構造をビットシフト=横方向の動きに相当……したものを7つ、ステージの初期化時点で用意しておく。

これにカラーをやはり2つ連ねたものを加え、計528バイトのなかなか贅沢なメモリの使い方にはなるが、この領域の適切などこかをパターン、カラーそれぞれ16バイトずつ切り出して一気にVRAMへ送出してやればドット単位スクロールっぽく見える。所詮は計32バイトのVRAM転送に過ぎず、全体に占めるこの処理の負荷は無視していいレベルだ。つきつめればコレも佛陀斬差動スクロールで確立した技術の応用ということになる。

愉快に思うのは、惜しげもなく投入されたこれらの技術が、ゲーム自体とはあまり関係がない……いや、前景はエネミージェネレータとして作用する予定なので皆無というワケでもないのだが……ことで、むしろこの構造は、4000Hz弱のリアルタイム1ビットPCM再生を導くことだけを目的に設計されたものである。自分以外の人間が同じことを言っていたら頭が狂ってると思うところだが、ご承知の通りボクはまったく狂ってなんかはいないので、存外これはフツーの発想だ、ということなんだろう、なのだろうか?
タグ: MSX Z80




AutoPage最新お知らせ