2022/1/30 | 投稿者: ghost

COVID-19騒動が始まって以来、こういう催し物とは疎遠だったのだが、個人的にイチオシの社会人落語団体『午後の小噺』ZOOMを使ってオンライン落語会を開催する、というのでこれに参加してみた。

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彼ら自身、まだまだ試行錯誤中ということもあるようなのだが、結論から言うとなかなか面白かった。

落語というのは寄席において観客の笑い声や野次までも含めて落語であるのは論を待たないと思うし、演者もまた、ダイレクトな聴衆からフィードバックを前提に技を磨いているから、これに何かしらの制約がかかるのは正直痛手なのだろう、とは思う。

実は今回の落語会では事前案内として、

視聴する際、自分の動画はoff、音声は可能な方はonに設定ください。(生活音が大きい方はこちらでミュート致しますのでご了承ください。)
(中略)
できる限り、笑っていただけると嬉しいです!


ということが案内メールに書かれていて、これはこれでなかなか演る側としては覚悟のいることだから感心していたのだが、不幸なことに、開場直後に演者間のクライアントでハウリングが生じてしまい、結果、ボクを含む聴衆の大半が会に支障を来すことを恐れてミュートしてしまったため、演者はフィードバック皆無の中演じることを強いられたのであった。

その中で演じられたお三方はそれぞれになかなか工夫して演っておられたと思うのだが、中でも改めて驚かされたのは、私淑する浪漫亭不良雲(これで、ろまんてい・ぶらうん、と読む)くんは、この状況下にあってもゆらぎなく上手かったことである。実験、ということもあって比較的わかりやすいネタを選んだ他お二方に対し、不良雲くんは敢えて“鹿政談”を選んだのだが、講談調の聞かせるネタがこの環境にマッチしたのかも知れない。それを狙って選んだのなら、目の付け所が素晴らしい。

とまれ、そのような受容はいささかマニアックに過ぎるのであって、彼らが宝塚市の公民館をホームグラウンドにやっていたように、極々一般的な聴衆を主たるターゲットにしていくのであれば、どうしてこのスタイルは難しいところもあると思うのである。で、無責任な部外者として思うところとしては、ご本人たちは薄々その必要性を感じつつも無意識のうちにそれを避けているのではないか、と思いつつも、敢えて、気の知れた仲間、あるいはリテラシが十分であることがわかっている常連聴衆数人をサクラとして招いて、事前にハウリング対策を万全にやったうえで笑い役をやってもらい、一般聴衆はミュート参加を原則とするあたりが落としどころではないだろうか。

そんな感じで、ボク自身は存外楽しめたので、今後も開催されるようであれば続けて参加してみようと思っているのであるが、幸いなことに、オンライン落語会であれば地球上のどこからでも参加できるので、興味の湧いた方は彼らのFacebookページあたりを定点観測していただいて、次の機会の聴衆に加わっていただければ望外の喜びである。




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