2010/12/12

魅惑のフェレット・・・?  漫画


『フェレット未飼育日記』白井もも吉

娘の高校で部活の後輩が描いた漫画が載りました。
別冊少年マガジン1月号。
本来はマガジングランプリで佳作に選ばれた作品はウェブだけの公開になるらしいんだけど
マガジン編集長と班長のイチ押しで別冊マガジンに載せてもらえる段になったらしい。
15歳という年齢を買われた部分も大きいのだろう。

絵のほうはまだもう少しデッサンが狂ってるし、背景が無い。
それでも読ませてしまうのは内容が異色なのだ。
「フェレット飼いたい」
という妹の提案に対して延々と姉妹のフェレット談義が続く。
それだけで21ページの漫画を最後まで読ませてしまう。

こういう手法は4コマ漫画の連作もので使われることはあるが
普通の漫画として描かれることはまず、ない。
編集者の手にかかった段階で手直しされてしまうからだ。

おそらくはこの姉妹のフェレット談義は実際に行なわれたものではないか?
ありえないような会話が交わされながらも、妙にリアル感がこの漫画にはある。

よくできた漫才か落語を見たような気になってしまうのは
そのリアル感にあるのかもしれない。

セリフに対するコマの割り方だとか、表情の見せ方だとか
ツッコミどころは多いけれど その年齢でこれだけ描けていたら
編集がイチ押しするのもうなずける作品でした。

本屋で見かけたらぜひ立ち読みしてみてください、おもしろいから。

クリックすると元のサイズで表示します
3

2010/4/18

クロス☆ゲーム  漫画


『クロスクローバーゲーム』 あだち充 完結

TVアニメの方が単行本の最終巻よりも一足早く終わった。
単行本を読んだ娘が、
「なんだ アニメと同じ終わりかたしてるじゃん」
と、少し残念そう。
どうやらアニメと原作は違う終わり方をしてほしかったらしい。

でもね〜
アニメはほとんど原作に忠実に作られてたから。
つまり あだち充の持つ独特の間を殺さないようにアニメ化しようとしていたからだ。
そしてそれはかなり成功していたと思う。

『タッチ』ではアニメと原作は画からしてかなり違った。
内容としてアニメは原作に及ばないところもあり、
また、原作よりアニメの方が優れている場面もあり、だったかな。

クロスゲームでは 野球の試合がずいぶんリアルだったと思う。

地区大会決勝での延長戦。
ダブルプレーの後の、偶然みたいなホームラン。
いちばん盛り上がるはずの4番打者との対決はフォアボール。
約束の160kmは出たのか出なかったのか?

読者によっては不満もあるだろうが
すべてをあいまいに終わらせたのは あだち充の技術が上がってると思う。
すべての判断は読者に委ねたわけだ。

肝心なのは青葉とコウの関係と将来。
「世界で一番嫌なやつだ」
と言いながら、繋いだ手を離さない二人。

『タッチ』から『H2』、『クロスゲーム』と似たような野球漫画を書きながら
読ませる技術は上がっていると思うのだが
やっぱり『タッチ』がいちばん面白かったかな。
0

2010/2/9

大切なことは漫画から教わった。【4】  漫画


単行本は兄が買って揃えていた、サンコミックスの永島慎二からコレクションが始まった。
それから虫コミックスのちばてつや。

石森章太郎のジュン、石森章太郎選集
小学館の手塚治虫全集
兄が買って来る漫画は小難しくて、それでも魅力があった。

兄はかなり厳選して買っていたんじゃないかと思う。

私自身が単行本を買い集め始めると、手当たり次第になった(笑)
単行本の数が100冊になり、200冊になり、
廊下の片隅に作っていた本棚はすぐに一杯になり
押入れに作りつけた本棚も、漫画アクションやCOMの雑誌に占領される。
ビッグコミックやヤングコミックなどの青年雑誌も部屋に溢れかえった。

それを見かねた親が
「捨てなさ〜い!」
と喚きはじめる(笑)

捨てるわけにはいかない。
単行本になりそうもない貴重な漫画だって いっぱい掲載されている雑誌なのだから。

とりあえず何十冊かずつ新聞紙で包んで紐をかけ、物置の奥に仕舞いこむ。
そうしてその雑誌類は20年以上も眠りにつくことになった。

単行本は新しく本棚を買ったものの、あっというまに満杯になってしまった。

この頃には親ももうあきらめて「漫画を捨てる」とは言わなくなっていた(笑)
単行本はすでに3千冊を越えていたから。

田舎の大きな家の良いところで、使っていない部屋はたくさんあった。
だからまあ、漫画を始末してしまわないというわがままも出来たのが幸いだった。

漫画を捨てないものだから、知らず知らずのうちに古い漫画はどんどん絶版になる。
出版社も倒産したりして、本自体がレアになる。

そうして物置の奥に仕舞いこんだ古雑誌を引っ張り出してみた。
出るわ出るわ、漫画アクションの創刊号、ビッグオリジナルの創刊号、
少女雑誌LaLaの創刊号、サンリオが発行していたリリカって知ってます?

当時の古雑誌は宝の山になってました。
1

2010/2/7

北斎の娘  漫画


ふらりとTVを見ていたら「女葛飾北斎」というのをやっていた。
北斎の娘の話である。
名前は『お栄』、画号は『応為(おうい)』

父親である北斎が娘を呼ぶときに、「おーい、おーい」と呼んでた。

お栄「うるさいね、あたしゃ おーいって名前じゃないよ」
北斎「じゃ、『おうい』って名前にしたらいい」

ってことで『葛飾応為』って画号にしたっていう逸話があるけれど
なんとなく信じられそうな話である。(笑)

TVではお栄の描く浮世絵に陰影が付けられ、西洋の技法が取り入れられているとか
北斎の浮世絵にパースがかかっていて、遠近法が用いられているとか
大げさに言ってたけれど、遠近法を日本画家に持ち込んだのは
実は平賀源内の時代にさかのぼったりする。

なにしろ『解体新書』の解剖図は西洋画法(蘭画)で描かれていたんだからね。
絵の才能がなかった源内が、蘭画の技術を小田野武助に教え込み
その武助が『解体新書』の解剖図を描いたわけである。

また同じく、解体新書の原本『ターヘルアナトミア』の挿絵をみた司馬江漢は
銅版画に興味を持ち、日本最初の銅版画を成功させたりもしている。

西洋画の技法は巡り廻って、北斎からお栄にまで影響していったわけだ。


お栄=葛飾応為の生涯は謎に包まれている。
応為の画号で残されている絵は少ない。
もっぱら北斎の絵の手伝いをしていたことも多く
柔らかなグラデーションタッチの部分は、お栄の筆による部分が多い。

古い映画『北斎漫画』では、北斎の生涯と共に お栄も活躍していた。
北斎役を緒方拳、お栄役を田中裕子が演じていた。
ああ、これはもう一度みたい映画だなァ
♪とんとん とんとんとんがらし・・・

漫画では杉浦日向子の『百日紅』がある。
お栄を狂言回しの語り役にし、北斎の日常を一話形式で描いた作品。
確か実家に漫画があるはず。
こんど探してみよう。

クリックすると元のサイズで表示します

『吉原格子先の図』葛飾応為
4



teacup.ブログ “AutoPage”
AutoPage最新お知らせ