最近、自分の身の回りで一眼レフデジカメユーザが
増えてきたため今回はレンズのメンテナンス方法に
ついて触れてみます。
まず、大前提としてレンズ先端には保護用の
プロテクトフィルタを装着して、レンズ本体
にはキズや汚れがつかないようにしましょう。

「レンズ磨きに三年」等と何処ぞで言われているよう
に従来のレンズクリーニング液ではどうしてもコツの
ようなものが必要で、きれいに磨けるようになるまで
3年は大げさでも1年はかかると思います。

レンズのフィルタに鼻の脂をつけて数種類の
クリーニング液を使い、実験してみました。

クリーニング液類で一番おすすめなのが、
OLYMPUS HYPER CLEAN3310
クリーニングペーパーに一吹きスプレーし、
1回拭っただけでほとんどの汚れが落ちます。
2回拭うことでほぼ100パーセント汚れを落とす
ことができます。
(写真は1回拭ったところ)
今まで試してきたなかで、最悪のクリーニング液
HAKUBAレンズクリーニングキット

ブロアーブラシ
クリーナー液
クリーニングペーパー
クリーニングクロス
の4点セットということだけあり、ビギナー向けの製品
レイアウトとなっており、早速試してみます。

クリーニングペーパーに液を1滴しみ込ませ、

鼻の脂をつけたフィルタを拭うと、、、

脂が分離して。。。

細かく乳化してしまいました。
この後、引き続き何度か拭ってみましたが、
フィルタ表面が白化してしまい、HYPER CLEAN3310で
拭き直しました。
このHAKUBAの赤いクリーニング液は極端にしても
どうしても液類となると、多少なりともコツが必要で
なかなか難しいところがありますが、
実は画期的な製品があります。
HAKUBAレンズペン
ペン先に付着しているカーボンの微粒子で汚れを
かき取る。というものです。

早速試してみると。

1回なぞっただけで、きれいさっぱり!
もはや、レンズクリーニングで職人ワザは必須
ではなくなりました。
レンズのほか、液晶画面も同じように拭くことが
できるので、カメラと一緒にいつも持ち歩きましょう。

今回、レンズを拭くのに使ったクリーニングペーパ
は、「無印良品メガネふき」
133×150mm大の合成樹脂の不織布が14枚入って84円
という非常に安価なペーパーで、クリーニング液の
吸水性が良くたいへんおススメです。
全国のファミリーマート、無印良品で手に入ります。

対して、あまりおススメできないのがコレ。
FUJIFILMレンズクリーニングペーパー
薬包紙のような質感で、弾力も全くなく万一ゴミを
巻き込んだらレンズにキズを付ける可能性大です。

クリーニングクロス系でオススメなのが、
東レのトレシーという、
微細な炭素繊維が油を吸収する性質を応用した製品が
あります。HAKUBAやETSUMIから販売されています。
独特な肌触りで、珍しがって触っていると手の汚れが
移ってしまうので、注意してください。

このようなクリーニングアイテムを準備万端整えたは
良いけど、いざ、撮影に出かけたあとで気付くのが、
「全部持ってくるのを忘れてしまった」という事。
実は自分がそうなのですが、そんな時はどうするか?
「ハーッ」と息を吹きかけて綿(コットン)のシャツ
で拭いてしまいましょう!
「ハーッ」の成分は基本的に100パーセント水蒸気
なので、悪影響はないと思われます。
これは、レンズの汚れがきれいに拭えたかどうか
の確認方法として、オリンパスや富士フィルムの
修理部門担当者も奨励している方法なのですが、
ニンニク料理を食べた直後などは控えた
方が良いと思います。
(まあ、その辺は自己判断で)

「ハーッ」と息を吹きかけたあと、綿のシャツの
ズボンとパンツの間の汚れていない部分でレンズの
汚れた部分のみ拭き取ります。
あまり脂分の多い汚れはとれませんが、うっかり
触ってしまった指紋汚れ程度はきれいに落とす事
ができます。
最後に、ティッシュペーパーで拭くのも全く
お勧めできません。
ティッシュ表面を顕微鏡で見ると、針葉樹のような
ササクレの集合体であることが分かります。
簡単にキズが付きます。
以上が私の写真用レンズに対して、メンテナンス方法
の最終回答となります。
(そんな袈裟なものではありませんが)
参考にして頂ければ幸いです。

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