日本の表玄関、成田国際空港にも廃駅が存在します。
1978年成田空港開港時、旅客ターミナルの地下に京成電鉄成田空港駅として開業した後、1991年、現在の位置に成田空港駅が延伸開業した際、東成田駅と名称変更され、今では主に空港関係者に利用されています。

場所は成田空港のほぼ中心部に位置します。
ちなみに東成田駅で下車し、地上に降り立っても何も面白いものはありません。
あるのは空港のバックヤード的施設ばかりで、歩いている人間は自分のほかには警察官や警備員くらいでした。
パトカーも頻繁に走行していて一瞬、立入禁止区域?と勘違いしそうになります。
地上に出ても特に見るべきものはないので、階段を降りて駅に戻ります。

乗客の姿が全くみえないコンコースと、すっかり色褪せてしまった広告。
上の階段の左側には「空港第2ビル駅」への連絡口が。

成田国際空港の敷地内にあるため、空港第2ビル駅へ歩いて移動することも可能です。

東成田駅〜空港第2ビル駅間は約500メートルの連絡通路で結ばれています。

行けども行けども同じ風景。。。
年代物の広告に会った。

通路の途中には現役当時のものと思われる幾つかの広告が目を楽しませてくれる。

空港第2ビル駅の最近廃止された検問所の脇に出ました。

東成田駅まで。。ひたすら戻る。。。
東成田駅コンコースに戻ったところ、ご同輩が。。

そして、いよいよ奥に見える東成田駅の改札を入ります。

平日の日中だと言うのにホームには自分一人。。
階段を降りてホームに到着。
現役のホームから特急用ホームを望む。

ターミナル駅だったために特急用、普通電車用とホームは2面、線路は4線現存していますが、特急が通過するようになった現在は、1面2線のみ使用されています。
普通電車用ホームから隣の特急用ホームを見ると、1991年から時間が止まっているかのような光景が。。

「なりたくうこう」駅名標示板と新型スカイライナーの広告。それに時代を感じさせる木製の長椅子。

市内局番が3ケタの「京成上野駅地下駐車場」の看板。

現役の普通電車用ホームにも木製の長椅子が残されています。
左側が特急専用ホーム。

時間が止まった特急ホームの横を各駅停車や快速が止まりますが、日中はほとんど乗降客が居ません。
現在の成田空港駅にターミナル駅の座を譲ってから、15年になろうとしているのに何故今でも、駅名標示板や広告類がそのままなのか?
外国人観光客がこの駅に迷い込んだら、この駅でひたすら特急の到着を待つようになってしまうのではないか?
さすがにそんな観光客は居ないか。。
本来なら古い駅名標示板や広告類は撤去すべきなのに、当時の姿のまま現存しているのは、空港の歴史として残そうとしているのか?
まさにアトラクションのようで、廃駅ファンとしてはたいへん嬉しいことです。

一番上の写真の反対側にある東成田駅出入り口。
警察官や民間の警備員が常駐しています。まるで国境検問所のような雰囲気。
ここだけ見ると日本の駅とは思えない情景です。
成田闘争の面影を垣間見た気がしました。

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