今年の1月頃のネタですが、群馬県の上毛電鉄を探訪してみました。
上毛電鉄は1928年(昭和3年)に開業、西桐生駅から中央前橋駅まで駅数23 総延長25.4Kmのローカル鉄道です。
車両の特徴は京王電鉄から譲渡され、先頭車両の上半分が色分けされたまるでパーマンの兜のような面白い電車です。
上毛電鉄には2両編成8本の車両が存在しているそうです。

JR両毛線、桐生駅から北に歩いて数分の西桐生駅から探索スタートです。

木製のゲートがローカル鉄道の雰囲気を出しています。
(パー子車両?)

京王井の頭線で使われていた車両ですね。
京王時代は薄いピンクや水色に塗装されていたように記憶していますがその当時、子供心ながら「ちょっと奇抜な電車」というイメージがありました。
奇抜なイメージをさらに色濃くして、上毛電鉄で活躍しています。

見覚えのあるクーラー吹き出し口。

京王電鉄と関わりがあったことを連想させるプレート。
(平成10年とは上毛電鉄に移籍された年の標記か?)

そりゃそうでしょう。。

西桐生〜中央前橋まで単線で結びます。
とりあえず終点の中央前橋駅に到着。

乗車してきたパー子と西桐生駅に向けて発車時刻を待つブービー車両。
今回の上毛電鉄探訪の最大の目的は大胡駅にある大胡車両庫の見学です。

京王オリジナルカラーの車両に乗車し、大胡駅に向かう。

大胡駅から西に1分ほど歩いたところの大胡電車庫に向かう。
(パーやん車両?)

大胡電車庫が見えてきました。
ここ大胡電車庫では、入場券を購入すると車両や工場内の案内を受けたり、写真を撮らせて貰うことが出来ます。
(デハ101)

機関区で入場料170円を支払い、機関区内の見学をさせて頂く。
チョコレート色の電車(デハ101)車内。

アーモンドグリコ アーモンドチョコレートの広告が往年の雰囲気を醸し出しています。

非常用ドアコックとドア開閉器。

現在とは駅名や駅数が大きく違う路線図。

続いて工場内の見学をさせて頂きました。

整備中のところ済みません。ちょっと通らせて貰いますよ。

作業場内左側にあるモーターで旋盤機のほか、ベルトを介して天井のシャフトを回し、作業場内右側のグラインダーその他の器機類を一挙に動作させる。という、驚きのギミック工作室がありました。

このギミックに満ちた仕掛けが、有形文化財に指定される大きな要因になったそうです。

作業場内に張り巡られているレールに目を凝らすと、、

ロシア文字が刻印されていました。
「1896」の数字が確認出来ます。1896年にロシアで製造されたレールでしょうか。

東急電鉄から上毛電鉄に移籍された電気機関車。
車両検査用ピット

歩いて下廻りの検査ができるように、レールの両脇が深く掘り下げられています。

普段は電車の屋根上に設置されているパンタグラフ、こんなに間近で見られるチャンスはそうありません。
架線には「5キロ程度の力」で、押し付けられているそうです。

分厚いブレーキライニング。

1928年(昭和3年)上毛電鉄開業に合わせて製造されたデハ104
今でも車籍はあり、動体保存されているようです。
軌道自転車

線路点検用の自転車「軌道自転車」と言うそうです。カッコいい名前ですね。
今度は軌道自転車をレンタルして線路を走ってみたいです。

検査が終了し出庫を待つ車両。
パーマン車両で赤城駅で東武桐生線に乗り換えて帰りました。

シルバーのステンレス車体に顔の上半分だけ塗装されているカラーリングに京王電鉄時代から違和感を覚えていましたが、今ではローカル鉄道の「顔」としてすっかり馴染んでいます。
1962年(昭和37年)から1991年(平成3年)にかけて製造された電車のようで、だいぶ年期の入った車両ですが、まだまだ活躍してほしいものです。

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