2009/3/31  18:49 | 投稿者: 時鳥

展覧会情報を10件追加しました。
右の「展覧会情報」リンクよりお入りください。
追加した情報は以下の通りです。



国立公文書館(竹橋)
「旗本御家人 江戸を彩った異才たち」
期:4/4〜4/23 9:45〜17:30 木金〜20:00(無休)
 
太田記念美術館(原宿)
「ジャパニーズ・ビューティ 浮世絵にみる日本女性の美」
期:4/1〜4/26 10:30〜17:30(月休み)
 
メゾンエルメス8Fフォーラム(銀座)
「ジャネット・カーディフ&ジョージ・ビュレス・ミラー」
期:2/24〜5/17 11:00〜20:00 日〜19:00(無休)
 
サントリー美術館(六本木)
「まぼろしの薩摩切子」
期:3/28〜5/17 10:00〜20:00 日月〜18:00(火休み)
 
明治大学博物館(御茶ノ水)
「福建 東アジアの海とシルクロードの拠点」
期:4/13〜5/18 10:00〜17:00 金〜19:00(無休)
 
コニカミノルタプラザ(新宿)
「地球の上に生きる 2009」
期:5/1〜5/19 10:30〜19:00(無休)
 
キッド・アイラック・ホール(明大前)
「閉ざされた世界から」
期:5/1〜5/19
 
目黒区美術館(目黒)
「上野伊三郎+リチ コレクション展」
期:4/11〜5/31 10:00〜18:00(月休み)
 
汐留ミュージアム(新橋)
「ウィリアム・メレル・ヴォーリズ」
期:4/4〜6/21 10:00〜18:00(月休み)
 
齋田記念館(世田谷代田)
「江戸の本草画家」
期:4/1〜7/25 10:00〜13:00、14:00〜16:30(土日祝休み 4/25、5/23、6/27は開館)
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2009/3/30  23:57 | 投稿者: 時鳥

3階のベランダで、鯉のぼりが泳いでいた。
あるマンションの側を通った折のことである。
今年初めての鯉のぼりであるのは勿論だが、これまでの人生で3月に鯉のぼりを上げている家を見たのも初めてだと思う。
鯉の色合いの鮮やかさに、薄く微笑む。
朝から心が軽くなる。
きっと、この一家が鯉のぼりを上げるのは、今年が初めてなのだろう。
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2009/3/30  23:03 | 投稿者: 時鳥

日が落ちてから東京国際フォーラムに着く。
地下に降りて、いつものように中央通路の中ほどで立ち止まり、数回手を叩く。
ここには鳴き竜がいると言われているが、まだ会ったことがない。
気長に続ければいつか応えてくれる日が来るかもしれないと、行くたびに呼び出している。
今回もいらえはなし。

ガラス棟の側に抜け、エレベーターに乗り込み、6階で降りる。
上空から見たガラス棟は、きっと、マーキース・カットのダイヤモンドによく似ている。
内部は地下から7階までの吹き抜けで、片側の側面は全面ガラス張り、地上階はガラスでない側に会議室やレストランがいくつかあるだけだ。
残りは空気と光の専用スペースとなっていて、間を何本かの通路が通っている。
有楽町駅前という場所柄、夜も遅くまで開いているから、上空から見ればダイヤモンドは無理でも、ちょっとした貴石ぐらいには見えるはずだ。
地底から見上げれば、空が見える。
通路に上がれば空も地底も地上も堪能できるが、そもそもフロアに用事のある人がほとんどいないために常に閑散としている。
通路のガラスにあごを乗せて、吹き抜けの底の人々を見下ろす。
しばらく経って、今度はガラスの縁に後頭部を乗せ、天井を見上げる。
アーモンド形のガラス天井の中央に、真っ直ぐな骨が通っている。

あ、竜骨。

しばしばガラスの船に喩えられる棟の真ん中で、自然に言葉が浮かんだ。
竜はこんなところにもいる。
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2009/3/29  22:44 | 投稿者: 時鳥

お台場のパナソニックセンターに、リスーピアという施設がある。
「理数の魅力とふれあうための体験型ミュージアム」だそうで、数学や科学の知識を楽しく解説したり、原理を応用した面白い展示がたくさんある。
ここの展示物のひとつに、素数ホッケーというものがある。
遠目からはただのホッケー台だが、近づくと盤面が白く光り、ディスプレイになっているのに気づく。
ゲームが始まると、中心線からはパックの代わりに数字がぽこぽこと降ってくる。
降ってくる数字が素数なら自陣に入れて得点にする。
合成数なら打ち返すと割れる。例えば14を打ち返すと、7と2に分裂する。
素数を打ち返すと中心線の彼方に消えるし、合成数を自陣に入れるとマイナス得点になる。
1分間で得た得点を競うゲームだ。

見ていると、素数についての知識は、このゲームで高得点を収めるにはあまり必要とされていないことに気づく。
必要なのは、素数かどうかわからない3桁以上の数を自陣に入れる度胸だ。
だから、数字を見て冷静に計算している人より、素数をわかっていなかったりうっかりしていたりする人の方が、結果として高得点を叩き出している。
まあ、壊滅的な得点を叩き出す確率も高いのだけど。
大人は大抵、「そこそこ」の点数しか出せない。
やっぱり「そこそこ」でしかない自分の点数に軽くため息をつく。
つくづく、良いゲームだと思う。
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2009/3/27  21:29 | 投稿者: 時鳥

隣席のパソコンが突如うなりを上げた。
ハードディスクを盛んに読み取り、ファンが音を立てて回る。
訊けば、特別な作業はしていないし、常駐プログラムが動いている様子もないと言う。
傍目にはわからない理由によって、このパソコンは猛烈な速度で回転している。
その行動の原動力は果たして何か。
「妄想かしらね?」
何秒か考えて、ぼそっと呟く。
妄想するパソコン。
その思考をまさしく妄想と呼ぶ。
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2009/3/26  23:44 | 投稿者: 時鳥

ある日のこと。
ハンガーに洗濯物を干していた。
干したものは一時的にドアノブに引っかけておく。
3本目を引っかけて、「あ、フランス」と呟いた。
青、白、ピンクと並んでいた。
ほかにも色々な国ができそうだったので、国旗の本で調べてみる。

以下、カラーハンガーが3本あれば出来る国旗のリスト。
ハンガーで作るので、ストライプかボーダーになっている国旗のみを抽出する。
色の並び順は、ストライプの場合は上から、ボーダーの場合は左から順に並べる。

1色
緑=リビア(無地)

2色2本
赤+白=インドネシア、モナコ(横)
白+赤=ポーランド(横)
水色+黄=ウクライナ(横)

2色3本
緑+白+緑=ナイジェリア(縦)
赤+白+赤=オーストリア(横)
水色+黒+水色=ボツワナ(横)
臙脂+白+臙脂=ラトビア(横)

3色3本(赤青白)
青+白+赤=フランス(縦)、セルビア・モンテネグロ(横)
白+青+赤=ロシア(横)
赤+白+青=オランダ(横)

3色3本(赤青黄)
青+黄+赤=チャド、ルーマニア(縦)
黄+青+赤=コロンビア(横)

3色3本(赤白緑)
赤+白+緑=ハンガリー(横)
緑+白+赤=イタリア(縦)
白+緑+赤=ブルガリア(横)

3色3本(赤黄緑)
黄+緑+赤=リトアニア(横)
緑+黄+赤=マリ(縦)
赤+黄+緑=ギニア(縦)

3色3本(白橙緑)
橙+白+緑=コートジボアール(縦)
緑+白+橙=アイルランド(縦)

3色3本(その他)
青+黒+白=エストニア(横)
赤+白+黒=イエメン(横)
赤+白+水色=ルクセンブルク(横)
緑+白+水色=シェラレオネ(横)
赤+青+緑=ガンビア(横)
緑+黄+青=ガボン(横)
赤+青+橙=アルメニア(横)
黒+赤+橙=ドイツ(横)
黒+黄+赤=ベルギー(縦)

イッツ・ア・スモール・ワールドを歌いつつ、干す洗濯物も乙なもの。
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2009/3/25  23:47 | 投稿者: 時鳥

四角い流しの右手前の隅には、すでに直径15cmの片手鍋が水を張った状態で置かれている。
同じく流しに落とした直径15cmの平皿は、片手鍋の左斜め上、10時辺りと円周を接している。
平皿の上に、糸尻直径約12cm、口縁部直径約18cmの丼をのせ、水を張ろうとして手を止める。

蛇口は奥側中央にあり、そこからステンレスの管が立ち上がって水平に伸びている。
管の水平に伸びた部分の長さは約20cmで、動かすと、管の先が半径約20cmの半円を描く。
つまり、この半円の円周上にあるものでないと、蛇口からの水を直に当てることはできない。
管の半円の円周が丼の円の内側に入る場所を見極めて、管を動かす。
蛇口をひねると、ぴたりと当たった。
上から見下ろし、図形問題のようだと考える。
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2009/3/25  0:00 | 投稿者: 時鳥

立ったまま、慌しく歳時記をめくる。
目当ての項目を見つけて、深夜の部屋で一人、「なんですって!」と叫ぶ。
探していたのは「葉牡丹」、叫んだのは「キャベツを改良したもの」という解説だ。
広辞苑にも「キャベツの一品種で観賞用としたもの」とあった。
葉牡丹は何故食べられないのか。
幼い日から数十年間、抱き続けてきた疑問が根底から崩れ去った瞬間である。
そもそも、食べられるものらしい。
っていうか、そういう大事なことは最初から言っといてほしい。
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2009/3/23  22:40 | 投稿者: 時鳥

字幕や物語など、文章になった話し言葉を読んでいると、しばしば、語尾に「じゃ」をつける老人というものが出てくる。
老人と接する機会少なく育ったせいだろうか。実際の音声では、あまり聞いた記憶がない。
あれは、若い頃から「じゃ」と言っているのか、それとも元は「だ」だったのが加齢とともに「じゃ」に変化するのか、一体どちらなのだろう。
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2009/3/22  23:30 | 投稿者: 時鳥

図書館の棚に、同じ本が3冊並んでいた。
ここの自治体はどこの図書館に返してもいい上、本に所属館というものがない。
本は基本的に返却された館に配架されるので、タイミングによってはこのような事態がしばしば発生する。
1冊を抜き取って貸出手続きを取った。
返すのは別の館にしようと考えて、何やら自分がミツバチになった気分になる。
ミツバチは蜜をもらって花粉を運び、私は読ませていただく代わりに本を別の場所に運んでいる。
いつの日か、読書家を媒介として受粉する花が生まれるかもしれない。
例によって、埒もない想像にふける。
虫が虫媒花なら、書媒花だろうか。
だが、書媒花では書籍を媒介とする花になってしまうので、的確な語句ではない。
再び考えこむ。気づいた。
それは、本の虫媒花と呼ばれるのではなかろうか。
どうやら虫媒花が進化するらしい。
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2009/3/22  19:03 | 投稿者: 時鳥

時期は処暑と白露の間。日付で言うなら8/23ごろから9/8ごろまで。
時刻は午後3時から午後4時。
残暑なんて下り坂の表現が全く似合わない、炎暑が続いている。
今日も朝からよく晴れて、空には立体的な雲が湧き、影はくっきりとした輪郭を描く。
強い陽射しは縁石の白く乾いたコンクリートに跳ね返って、眼の底にきつく食い込む。
残像を避けて、建物の影を選んで踏んで、歩いていく。
時折すれ違う風は熱風だけど、皮膚表面の空気が動くだけでも心地よさを感じる。
空も光も空気も地面も、まだ夏だと言っている。
これから先も、暑さは続くと言っている。
名前はともかく実体は、夏の終わりとさえいえない時候、夕暮れというには早すぎる時間帯、通りの向こうから熱風が小走りでやってきた。
正面から勢いよくぶつかって背後に吹きぬけた後、ふっともの言いたげな隙間を残していく。
何かを言い残したような、ためらいに似たものが漂う。
思わず振り返って、風の痕跡を視線で追いかけた。
強気で、衰えなんて考えてもいないように見えて、実はちゃんと自覚しているらしい。

色名:Carmine
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2009/3/21  22:37 | 投稿者: 時鳥

銀座のメゾンエルメスは、屋上に馬の像がいる。
そして8階フォーラムでは、よく個展が開かれている。
ここで開かれる「ジャネット・カーディフ&ジョージ・ビュレス・ミラー展」の案内カードを手に入れた。
会期は2月24日から5月17日となっているが、カードをいくらみつめても何の展覧会なのか見当もつかない。
切手を貼らない面に、スピーカーらしきものが2つ描かれているだけだ。
わからないが、銀座近辺に行く用事があったので、ついでに寄ってみる。

定員5人の狭いエレベーターに乗り、8階で降りると、歌声が耳に入った。
壁を回り込んで会場に入る。
一目見て、あ、これのことか、と思う。
板張りの長方形のフロアを、カードにあったスピーカーが取り囲んでいた。
係員の女性が解説の紙を渡してくれる。
『The Forty-Part Motet 40声のモテット』
開いた紙にはそうあった。
数えるとスピーカーはちょうど40本あった。
そのひとつひとつが細いソプラノや明るめのバリトン、底光りするバスでまったく別の旋律を歌っている。
原曲は、16世紀ルネサンス期の作曲家トマス・タリスの『我、汝の他に望みなし』で、エリザベス1世の誕生日のために作曲されたと言われる曲だそうだ。
今回の展示では、5声の8群からなる40声を個別に録音し、スピーカーで繰り返し再生している。
構成は、合唱部分が約11分、休止部分が約3分で、休止部分では咳払いをしたりフレーズをおさらいしたり、誰かと話していたりする音声が途切れ途切れに入っている。

スピーカーの前をあちらこちらへ動き回る。
ちょうど、本番中の合唱団の間を透明人間になって動き回っているような具合だ。
35人が黙り、ある一角の5人だけが歌っていると、そこだけ明りがともっているように感じる。
数人が歌えば音の組紐ができて、全員が一斉に歌うと、幅の広い織物になる。
床は板張り、壁は三面すりガラスという空間が、またこの作品に合っていて、外界を適度に遮断し、そのくせ、光だけはたっぷり届けてくれる。
雨上がりの午後に行ったが、夜も趣がありそうなので、また足を運ぼうと思う。
気力が磨り減った時の隠れ家として格好の場所なのだが、期間限定なのが惜しい。
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2009/3/20  22:08 | 投稿者: 時鳥

少なくとも、白黒ストライプ以外のデザインであることは間違いない。
でないと歩行者が判別できず、交通事故が止まらない。
そして寝室の壁紙やベッドカバーの柄は、白黒ストライプが一番人気。
リラックスできる柄として評判が高い。
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2009/3/20  0:57 | 投稿者: 時鳥

Adalheidis
ゲルマン語のadal(高貴な)とheid(種類、種属)を合成させることで生まれた女性の名前。
ドイツ語ではアーデルハイド→ハイジ、
フランス語ではアデライーデ→アデーレ、アデラ、アデリーン
などに展開する。
フランス語の古い綴りから派生した名前がアリスで、
アリシア、アリソン、アリサなどに展開する。

ハイジとアリスとアデーレが元は同じ名前ということに衝撃を受けたため、備忘録として残す。
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2009/3/19  1:07 | 投稿者: 時鳥

「コスモポリタン・カナダ」の上映作品のひとつ。
「ストリート」76年キャロライン・リーフ監督作品。

ある一家の男の子が視点を持ち、語り手を務める。
一家は決して裕福ではなく、狭いアパートメントには両親、姉、主人公の少年、それから長患いの祖母が暮している。
祖母は寝たきりで、どうやら痴呆も進んでいるらしい。
祖母をめぐる小さな出来事や些細な会話の断片を、作品は丹念に拾い集めている。

家族にも親類にも隣近所にも、基本的に悪気はない。
むしろよく面倒を見ていると思う。
我慢は毎日積み重ねているし、不満や言いたいことは山ほどあるが、押さえ込もうと努力するだけの分別はある。
それでも、誰もが確実に疲れているから、ふとした拍子に本心が顔を覗かせる。
容赦なく拾い上げられる言葉や仕草に、痛いところを突くなあ、と思う。
例えば、老人ホームに入居した祖母を、めかしこんで見舞いに行く母親と、見送る父親の妙な目つき、少年に渡される指輪、「心残りがあるのかしら」と言う呟き。
非情かもしれないが、長患いの老人を抱えている家庭なら、そう思う瞬間はあるのが当然だし自然だと思う。

映像はコンテで描いたようなタッチで、単純な輪郭を持たない画面は、常に揺れ動いている。
くぐもった肉声のような、終始クリアにならない映像は、温かみがある一方で割り切れないものの存在を許し、かつほどほどの距離を感じさせる。
そんなところが、一筋縄では行かない話の内容とよく合っている。
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