
日暮里駅の南口を出て、紅葉坂を上っていくと真正面に見えてくる谷中霊園、そのいわば入り口に忠魂碑が建っていた。

碑文全体は端正な隷書体で、判読はできるのだがあまりに長過ぎてメモも撮影もサボってしまった。ただし書き出しが「忠魂碑 征清之役近衛野戦砲兵連隊」云々とあるため、日清戦争の慰霊碑であり、集落や村ではなく軍関係者が建てたものだとわかる。
これも撮影に失敗したが、裏面には中央に縦書きで
「明治廿九年三月 建之」
その下に2行に分けて、
「近衛野戦砲兵連隊第一中隊
___中隊長以下有志者中〓」(最後の1〜2文字は撮影時に切れてしまった)
と彫られている。

表面の左端。碑文全体は端正な隷書体なのだが、最後を締める「一死報国是烈士」だけは毛筆で書いた字形そのままのような文字で彫られている。

なお、この近くには古い防火用水の水槽が置かれ、中ではメダカが飼われていた。なんとなく心和む。

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