愛好家の皆様にとってはそれほど珍しい事象ではないと思うので,スルーしていただければ幸いである.
コブラ系(Yリンクのフィリグラン)との付き合いは30年以上になるのだが,メスのピンはねのタイミングのせいか否か....「これまで一度も『Xリンク』を見たことが無い」というふうに,以前の記事に書いたことがある.書籍やwebの記述を見ると,Yリンクの形質がXに引っ越しすることがある,そして,Xリンクだとメスのヒレや尾筒にふわっとウニョウニョ・テンテン模様が浮き出る,とのことだった.で,このたび初めてこれにあたると思われる形質に出会うことができた.
この系統はオレンジテールのコブラで,この系統のコブラはYリンクである.一方,Xには模様の無い薄紅のロングテールを持っているので,メスは薄赤尾びれを呈する.ただし,背びれは白っぽい.オスは赤なのにね.画像の左側の魚がそれだ.これに対して,右側....この個体は小さいときには「XYのメス化」という可能性も否定できなかったのだが,ここまで育って,尾ひれが丸いし,背びれが白いし,まぁ間違いなかろう.いやー,ホントにYコブラって引っ越しするのだなぁ....と感慨もひとしおだ.
残念ながらこの個体は背骨の変形がみられるので繁殖には使えないが,出るとわかれば,数採っていればそのうちにXリンクのものが得られるだろう.ただし,現段階でXリンクのフィリグランを利用して,別のYを組み合わせて,なんか別の系統を作る,というアイデアは持っていない.でも,まぁいいじゃないか.こういう記事を書くことこそが「gupの世界ではアタリマエとされていることを,自分の手元で実際にやってみて,自分で納得する」という,このBlog Talkの真骨頂である.
蛇足だが,やっぱりこれを『Xレース』と呼ぶのは間違いだと思うなぁ....と,余計なことを言ってみる.

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