ん?水の中に何かいるようですっ........ってかぁ?で,下のは青水メヒコに青水レース(赤目).どちらもまだ小さいので色はあまり載ってない.
まず,愛好家の皆様に訴えたいのは,ここBLOG talkではgupの屋外飼育や青水利用をあまりお勧めしないというコトである....って,どこかで聞いたような言い回しだな.
とはいえ,初夏から初秋までタンクを外に置いて上から寒冷紗とかヨシズをかけておけば「青水飼育でピカピカ」という体験は誰でも簡単にできる.これが青水の作用なのか,(青水にするということで)自然光を当てているせいなのか,についてはよくわからないが,網を手にしてベランダに出て,青水から魚を掬って,透明な水を入れたプラケースに放り込んで,目の高さにかざして
うぅ〜むっっっ!
なぁんてやっているヘ◎タイ愛好家は多いと思う.青水を人には薦めないわしも,冒頭の画像のように青水を使うことがある.いわゆる言ってることとやってることが違うというヤツだが,まぁいろいろやるのは楽しいものだ.
青水は作るというより出来るものだと思う.飼育水の青水化に必要な成分はふつーの密度で魚がいてふつーの給餌をしていれば十分であって,必要なのは後にも先にも「豊富な光」.わざと水換えを控えたりして水を汚れがちにする必要もない.青水を作るために肥料を混ぜ込むことは金魚飼育技術のひとつとしてあるらしいが,過度な富栄養化は藍藻類の侵入を連想させ,あまり良い気分ではない.わしとこでは,ミカヅキモなんかのツヅミモ類緑藻が優占種になることが多く,水が緑(または薄茶色)である以外は,できるだけ水のコンディションを良好に保つというのを努力目標にしている.
先日も他所のWEBサイトで話題になっていたが,屋外で青水やってて最も気を使うのは秋になって部屋に入れるときであろう.どんなに工夫してもトラブルは起こり得る.そもそも屋外飼育というのはそれだけの覚悟が必要な「荒業」なのだ.
以下は,わしとこでやっていることで,これが良いことだとは決して思わない.ここをご覧の皆様には「我流」ということでお聞き流しいただけると思う.「良い子は真似しないでね!」というヤツである.
まず,外の青水を屋内に入れると光環境が激変し,多くの微生物が死ぬ.遺体の有機物を分解する細菌がいっぱい生まれて微生物相の攪乱がおこり,一時的に酸素濃度が低下し,微生物分解によって大量の窒素,リン酸が水中に放出される.このような水質の激変は青水飼育では避けられない.これに併せて水換えをすると,さらに相乗的に水質を急変させることになるのだが,水質変化をソフトにしたいからといっていたずらに割り水しても,どうせ前述の植物プランクトンの状態変化は避けられないのであるから「激変」の度合いは五十歩百歩だろう.
何にしても激変なんだからぁ....というわけで,わしとこでは,青水履歴を引っ張らずに,「新水100%」で温度合わせだけやって,魚を網で掬ってちゃぽんと放り込む.ただし,ベースとなる水質の急変だけでも避けるという主旨で,屋内取り込みよりも何日も前から,外に置いている間に,何度か繰り返して割り水の水換えをしておく.この段階ならば植物プランクトンはあまり死なない.自然光下でフレッシュな水をベースにした青水で数日間にわたって泳がせた後,屋内に新水100%のタンクをセットして温度合わせして,網で掬って魚だけ「チャポン」.飼育水は入れないで,魚だけチャポンなのである.
それでも明るいタンクならわずかな飼育水の混入で数日後に薄い青水になることがあるが,これは部屋の光環境で出来たのであって,この後はほっといても良いし,視界が悪くて邪魔くさかったら割り水で薄めてしまっても,これまでのところトラブルはない.
もう一回繰り返すが,新水にチャポンなぁんてホントにまぁ「良い子は真似しないでね!」とお願いしたい.
また,これも繰り返しになるが,わしはgupの屋外飼育や青水利用をあまりお勧めしない.そもそも,たとえばキンギョなんかは大陸の淡水域に棲むフナ類から長い年月をかけて作り出されたのであって,青水に暮らす意義があるのは理解できる.しかし,たぶんgupはさらさらと緩やかに流れる小川を逃げ隠れしながら泳ぐのがもっともフィットするのであり,そうでありながら基本的性質として,酸欠とか過剰な富栄養化した止水....流れないドブ川とか水たまりのようなところでも「死なないよ」という強靭さを有するのではないか,と思うのである.同じ淡水でも(止水の)湖沼と(流水の)河川では環境が大きく異なり,浮遊する植物プランクトンは主に湖沼に,石や壁にへばりつく植物プランクトンが河川に生きるのだろうから,浮遊するヤツのせいで前が見えないような飼育水というのは川魚にとってはいかがなものか?というように思うわけである.日照の変化による水質の変動(とくに夜間の酸欠)にも平気で耐えるだろうが,「好ましい」のと「耐えられる」のはちょっと違うと思う.
できれば皆様には,お部屋で,大きなガラス水槽で,間接光と蛍光灯照明で,底面濾過で,水草をちょこっと植えて,定期的に部分水換えと丸洗いを繰り返し,こまめにたくさんの餌をあげて........そういう真面目な愛好家であってほしいと思うところである.
いや,もちろん,皆様それぞれお好きなようにやっていただければ良いのであるのだがな.
え?わし?いやいや,わしはもう「プラ箱・止水・挿し水」でえぇだよ.

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