シッポが短く体が小さい魚.その小さなヒレはほぼ透明で,体躯はほぼ灰色.....わしの魚が「メダカ」と呼ばれる所以である.でもよぉ,うまくライティングしてよぉ,デジカメでばっちり撮ってよぉ,パソコンでぐぐぐぅっとおっきくして見るとよぉ,イロイロぴかぴかって見えるんだぜぇ〜!!
とかなんとかホントのことはさておき,きっと巷でブイブイゆわしているgup達はレインボーフィッシュであって,様々な色を現に魅せるための様々な仕組みを持っており,その素養を如何なく発揮することにより,息をのむような芸術品になる....のであろう,と思うところである.
家畜なんかだと「交配」(育種)と「育成」は別行程で,そもそも担当する人達が違うわけで,遺伝的に素晴らしい素養をもつことが期待された仔がいるとして,それは始まりに過ぎないのであって,ほっといていては何も得られない.全ての「素質」は育成屋によって花開き,素晴らしい作品に育ち上がるのである.畜産とか水産に関心のない方でも,たとえばスポーツ新聞で競走馬についてお詳しい方ならきっとわかっていただけるだろう.馬の事を知らないで馬券でスルだけが競馬じゃないらしい(勝ったことないので知らないが).
昔,読んだ熱帯魚雑誌の記事とかで「遺伝の事を知るだけで良い魚は作れない」と書いてあったり,逆に「『遺伝の事を知るだけで良い魚は作れない』という人がいるけど....」なんて批判してたり,そんなことがあったが,その頃のわしは「そんなのあたりまえやん」というわけで,何が争点になっているのかさっぱりわからなかった.後年,あれは育種屋が「なによりまず育種じゃろう」で育成屋が「育種がご立派でもわしらの技術がないとなぁ」と,不毛なおしゃべりをしていたのかもしれないなぁ....と考えるに至ったが,やはり今でも,真の争点が何だったのか,さっぱりわからない.
ま,そんな大人の事情はさておき,要するに育種で立派な素質を揃えたうえで,それをばっちり育成するのが必要不可欠なのは間違いない.どっちも大切なのである.
で,その育成のほうだが,遺伝的に優れた三角尾びれの仔でスタートして大量給餌,それゆえしっかり濾過していても水が汚れるのでガンガン水かえして,ノンストレスでぶわーっと大きくして生後三カ月からぐぅ〜っと発色....競技会レベルにしっかり仕上げた魚はやはり素晴らしい.色や形もだが,まずは何より大きな体を見ると「スゲー」と思うものである.短尾と比べて大きいのはあたりまえだが,全長 65 mm とか聞くと,とてもわしの魚と同じ「種」とは思えない.
「え,それってベタ?金魚?それともロングフィン・コイ?」

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