さて,8月に入って,ますます暑い今日この頃.魚のコンディションが一年で最も良くない時期に突入した.寒い時に温度を上げるのは技術的にもコスト的にも比較的容易なのに比べ,暑い季節に温度を下げるのは難しいし,やれてもお金がたくさん必要だったりする.また,寒くなるとgupはかなり高い確率で死んでしまうが,暑いからといって必ず病気になって死滅してしまうわけではない.結局,頑張って「冷房」する,ということに行きつく場面はあまりない.飼育者の義務は「できるだけ涼しく管理する」とか「水質が悪くなりがちだから水換えをきちんとする」とかいうことになり,これはこれで気持ちを込めて対応すれば,たとえ連日30℃超えだったとしても,そんなにトラブルは起こらないだろう.
炎天下に日よけもせずに屋外飼育して「メンテナンス・フリーで楽ちん」とか,窓際で西日が当たるところに小さなプラケースを置いて「まぁいいや,めんどくせぇ」とか,そんな虐待さえしなければ,タンクひとつ全滅〜なぁんてことはそうそう起こるものではない.
さーて,そういう夏場の管理をやったら,後は来るべきシーズン「秋」に向けて繁殖計画とか,こういうのを仕入れてみよう,とか思いをはせる,ということになる.だが,今年はいろいろとあって,わしとこではこの秋冬春に新しい企画は無い.これまでに持っていた魚達の後代をちゃんと続けましょう,という年になる予定である.
こいつはフルブラック交雑後代の末裔なのだが,同系統でこれまで採ってきた魚のうち,これ一尾のみが黒乗りと色柄のバランスが良くて,気に入っている.フォルムをきちんとすればもっと見栄えがするだろう.だが,こんなのが他に一尾もいないし,どういうメスがこの色柄を引き継いでくれるのかもさっぱりわからない.
ずいぶんお歳をめしてきたし,後代を採るのは難しくなっているが,とりあえずこれと同系統のメスの特徴をよく表しているお嬢さんを選んで,こいつと同居させて「良い仔が採れないかなぁ」と考えているところである.たいがいヲサーンで,イケメンでもないのに,きっと加齢臭もバンバンでているだろうに,若い子と暮らせて,いやいやアレですなぁ.

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