突然、主語で名前が出るとビックリするが、いやいやわしは何も言うてへんでぇ、需要と供給の双方があれば資本主義経済は成り立つのだから、販売形態がイロイロあってもかまわないので、まぁ皆さん頑張ってね、ということである。文句も批判もない。誰もそう思ってないかもしれないけど、そうなのである。
と蛇足な前置きはさておき。
今どき、いんたーねっつで「めだか館part1」という単語をググっても、キャッシュにだって何も残ってないのじゃないか、と思うような、そんな21世紀のある早春の日、ビター君の記事を拝見した。体側の青光りや尾基部の目玉模様と控えめなエメラルドグリーンも素晴らしいが、重要な特徴のひとつが、体側にいくつも見られる紅色の斑だろう。
もちろん、ビター君の紅と普通のgupの紅斑とは美のレベルが全く違ってて比較するようなものではないが....一般的に尾が短いgupでレチクラ模様を持ってないタイプだと、体側の紅斑は貴重な「色味」のひとつである。もしこれがなければ、尾の基部が緑とか黄色になるのを除けば「メダカですね」になってしまうだろう。で、沖縄とか別府の野良gupでは、前の背中側と尾筒の腹側の二か所にセットされる。
グラス崩れで色抜け尾になったヤツでも同じ位置に紅斑があるし、アジアgupのダブルソードの昔のタイプでも同じ位置に紅斑があった。
で、短尾で雑多に混じったものを育てていると、この紅斑が体側にいくつもちりばめられた仔が生れてくることがある。
こういうのをちゃんと残せたら良いのに、と思うのだが、なかなかうまくいかない。たぶんこの紅斑はYリンクだけでできるようで、ここでは色味が全然無いXと組み合わせて見えているのだが、Yが背びれの色抜けなので、このXだと背びれが付かない。そこでXを代えるわけなのだが、紅斑の邪魔をする色味がXにリンクしていることが多く、良い紅斑にならない。しかも、代を重ねるだけで、どうもこの紅斑の数が減ってゆくような気がしてならない。きっと最後は二個に戻るんだろう、と自嘲気味だ。
まぁ何にしても、ビターとかリオタキノみたいに、二十年以上前にインターネッツや熱帯魚雑誌を賑わせた短尾gupがいまだに市井にあることとか、たとえば大阪の千里丘あたりでは普通に買えるということが、驚きである。趣味の世界も捨てたものでもないなぁ。
だからさぁ、趣味のお話をしようぜ。オークション出品とかの「ウリ」ネタばっかりじゃなくてさぁ。
あ、しまった。またその話になってしまった。

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