今から十年くらい前かな?いんたーねっつのブログというヤツをプラットフォームとして,gup愛好家の方々が自前の魚に関するいろいろな情報を発信することがとても盛んであった.もっと前には,いわゆる「ホームページ」というやつで,ショップ,プロブリーダ,あるいはディープな愛好家の手による記事が公開され,美しい画像や難しい解説や論議が広く一般に提供されていたが,それに比べると日常を不特定多数に見ていただくことが比較的簡単にできるようになった.同時期には,「掲示板」で不適切な事象が起こったりもしたが,多くの人々が楽しいgupライフを過ごすことができた.いんたーねっつ以前には,いい大人が趣味を楽しみ,同じ嗜好をもつ人々と情報を共有したり談義をすることは,どうしても「狭くて深い世界」に入り込みがちだったのだが,広い世界の多くの人々と開放的に楽しみを共有することができたのだった.
その後,デジタルのネット端末はお部屋のPCから持ち歩くスマートフォンやタブレットになったし,プラットフォームは不特定多数とのついった,あるいはお仲間とのフェイスブックに代わってきたのは皆さんご存じのとおり.とはいえ,その媒体で盛んに情報交換....となったかというと,う〜ん,どちらかというと世界は小さく静かになってしまったという印象だ.
今やgupに関する情報発信は,ショップ,プロブリーダ,そして(それらプロ各位と併せて一般愛好家の方々による)「ネットオークション」について発せられる販売促進情報に,圧倒的に偏っているようだ.それはあたりまえで,別に悪いことではないし,業界の方々には頑張ってほしい.ただ,ちょっと寂しくなったなぁ....と思うけどな.上述のネット盛り上がりを支えた若者〜30歳代の人達もみんなヲサ〜ンになっちゃったのだから仕方がない.
ただし,誤解してほしくないのは,その十年前でもgupの世界が必ずしもアクティブだったのではない,ということである.関東などの大都会では大きな盛り上がりがあったかもしれないが,九州にいてgupが盛り上がっていたという感触は,わしにはなかった.前に記事に書いたことがあるが,景気が悪い時代にアロワナやディスカス等の単価が高い魚が売れなくなった業界が「多角化」に活路を見出そうとして業界が主導して国産gup売買の活性化を促していた,と考えている.
その前の1990年代の「ツツイ時代」も,もっと前の熱帯魚を飼う人がたくさんいた時代でも,わしは「グッピー・ブーム」というのを九州で実体験したことはない.ブルーグラスだとかドイツタキシードとかメタルとかプラチナとかミカリフとかドラゴンとかエンドラーズ........その変遷を雑誌で見ていただけで,現物は九州ではあくまでもレア物だったと思う.
別にブームにならなくても良いので,真面目に頑張っているショップが閉店しなくても良いくらいに,ほどほど落ち着いていながら活気も感じられるような,そんなムードが返ってきてくれたらなぁとしみじみ思うのであった.あと,いつも書いているが,子ども達がもっと魚を飼ってくれたらなぁというのを強く思うなぁ.
さて,そんな与太話のついでで恐縮だが,五十歳代ジジィのしょぼいgupもご紹介:

ターコイズ・レース(一時期弱って減らしたけど,最近になって良いオスが出て,また殖えてきた)
レースもここまで柄が出たら,ターコイズ・コブラにも負けないくらいの盛り合わせになるかなっていうところだ.

こちらは「ターコイズ・(レース)コブラ」.コブラは色味がないからなぁ.

ターコイズの粉っぽい青もこうして見るとなかなか上品で悪くない.レースの尾はソードなしソードの不定形なのは残念だろうが,わし的にはこれも「味」なのであった.
このレースには「(背骨が足りないのか)体が短い」がリンクしていて,柄とフォルムの相性が良いと思うのだが,これが他の系統に入りこまないように注意している.体躯が短いのも好きずきなのだが,混ぜこぜになっていかにも「コントロールできていない」状態になるのはあまり良くないと思うのでな.

3