それこそ十年くらい前まで,意気揚々とgupを飼っていても,あまり興味のない人が見たら
「ほぉ,メダカですか?」
と尋ねられ,何言ってんだか,この上品な発色が目に入らぬかぁ!この素人がぁ!メダカと言えば灰色とその濃い薄い(青とか白のことね)か薄黄色だけじゃろうがぁ!!と思っていたものだが
近頃,九州界隈のペットショップやホームセンターでもメダカ品種が並ぶようになり,灰色と黄色だけなんてとんでもない,黒だの,紅だの「鯉色」だの,さらにはロングフィンまで,それはもうこれは「ヴァリエーション」という点ではあまり遜色ないところまであっという間に来てしまった.
そして,何よりもアイツらは「暖房」が要らない.
わしも幼少の頃,gupを持ったら,夏は繁殖や系統保存をプラケースでできるのだが,冬のために水槽ひとつひとつに暖房器具を装着しなきゃならないし,冬場の電気代は子供ながらに気になっていたし,その抵抗感は決して小さくなかった.
メダカが今日のように色柄が変化に富むペットフィッシュとなってしまうと,(卵生ではあるが)簡単に系統繁殖ができるうえに年中「室温」で維持できることはどの熱帯魚と比べても圧倒的な
親しみやすさ
お手軽感
が得られてしまう.こうなると,なんかもう卵胎生メダカ類などの熱帯性小型淡水魚のペットフィッシュとしての未来はどうなってしまうのか....gup,もうだめかもしれんね,とか不安になるのであった.
ひょっとしたら「ほら,gupは赤ちゃんを産むんだよぉ,かわい〜ねぇ」くらいしかアピールポイントがなくなっちゃうのかな?

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