先日、7が揃った(踏んだ方、日頃よりご協力ありがとうございます。記念品等は何もありませんが、ひとまずご挨拶まで)。何の区切りでもないが、またここから一日、そして一日....。
昔に持っていた伝統的なモザイク。Xリンクで尾筒に暗色斑・尾びれは暗色と明色の塗分けで三角尾びれを形成する(残念なことに背びれは赤みに乏しい明色一点張りで尾びれと連動しない)。これがXで完結するので、Yを変えて体色を挿げ替え、「○○○○モザイク」を自由自在に作ることができるのはご存じのとおり。
実は、これを手に入れたときは、まさにその「○○○○モザイク」のペアとして仕入れたのだが、そのメスがモザイク仔を産んだのである。つまりだな、@「○○○○モザイク」との注文に対してオスは見たらわかるのでそういうのを入れたが、メスは同居の魚を掬わずに、別のモザイク水槽のメス(XXが同じ)を使い回した、か、あるいは、Aモザイク系を量産するために、オスは「○○○○モザイク」とか「△△△モザイク」とか「モザイク」を混泳させておいてメスは共通のXでフリー交雑して殖やした仔を売ってた、とか、そんなようなことをやってだんじゃないかと思う。「何だよ、アテ雌かよ〜、ケチ臭いことやってんなぁ〜」と思ったものであった。
ところが、このモザイクが持っていたYがけっこう遊べる産物だったのだ。正統派モザイクのオスはXでちゃんと尾びれができるのにも関わらず、Yにも尾を長く伸ばして色をつける性質が乗っかっている(体側は大きな紅斑を置いて、他に緑っぽく光り、派手目ではあるものの、この配色は野良gupなどが持っている「基本色」に共通するものがある)。んなもんだから、Xが短尾の色なしでもYのチカラだけで尾が伸びたりする。わしは「Y-variegated尾」と称して取り扱っている。
で、このYと、古のジャパンブルーが持っていたXとの組み合わせ。これは気に入っていて、ここで何度がご紹介したことがある:
ちょっとレトロなゆるい色分け。何だかわしが幼少の頃に触っていた魚よりも昔々の「尾びれが伸びる」って、こういうことで生まれてきたのかな〜等と空想し、この系統には「昭和ファンテール」というコードネームをつけていた。
面白いことに、Xが色なしでも尾びれに何らかの作用をするらしい。Yに同じものを使って、「花やんレース」のメスと組み合わせると
微妙に色柄の風合いが変わるようだ。とくに赤みが劣るというところは「レース」が発色の邪魔をしているのかもしれない。
このYを用いた典型的な事例が、コードネーム「あげはちょう」であることはご存じの方もおられるかと?(HGCのコンテストはどうだったんだろう?)
このYを利用した事例で、これまで最も立派な尾びれを持った魚はこれだ:
この一群、昭和ファンテールの後代、後代を続けている中から出てきた。けっこう尾が大きくて色も前述の魚たちと比べて濃いのでしばらく持っていたが、ふと気づくとメスの尾にコブラ系やグラスのような薄墨色が混じっているように見えた。間違えて他の系統が混じった「コンタミ」だろうと思って後代を続けなかったから、ここから先はもう確認できないのだが、今思うとひょっとしたらY-variegatedがXに転じてできた「半・色付き尾びれ」だったかもなぁ〜と空想してみる。
ま、こんな平凡なことでも日々楽しいことなのであった。77777のうちの一コマ。

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