2015/3/20

ファーブル@は蜂の話  
 前に買っておいてうっかり忘れていた文庫本「完訳・ファーブル昆虫記@」(岩波文庫)読了。
 ファーブル本は子供の頃、上下巻くらいにまとめたちびっこ版しか読んだことがなくて(それもとっても面白かったけど)よもや地蜂の一部だけでこんなにがっつり色々な観察があるとは思いませんでした。

 1巻目はひたすら狩をするハチの話。コオロギとかぴょんぴょん虫とか尺取虫を捕まえて卵を産む、虫の中ではスリリングな奴らです。
 捕まった虫がなぜ幼虫に食べつくされる直前まで死なないのか、なぜ速攻で動けなくなるのか、虫の神経節を心得たハチの本能のすごさや、逆にマニュアルから一歩踏み外すとぜんぜん応用がきかなくなる不思議さを愛情たっぷりに観察しています。

 本能による行動の線引きを確かめるため、ファーブル先生はあちこちで虫の行動の邪魔をしてみます。
 ハチがやっと捕まえた獲物のコオロギを奪って、麻痺してない元気なコオロギに摩り替えて対応を見たり、巣穴を掘って出てきたハチが置いてあった獲物を引っ張り込もうとした瞬間、獲物のぴょんぴょん虫を奪ったり、それを5時間立て続けてみたり「もうやめて!アナバチのライフはゼロよ!」な調子でいろいろ邪魔をしまくっては詳細に記録しているのでした。
 それで思った、以前読んだファーブルの「植物記」でも先生は生物のふるまいにストーリーやキャラを絶対持ち込まなかったのね。
 生き物のありようを出来るだけいろんな状況で観察することで、その虫の本能に書かれた行動を読み解きたい!という直球なアツさに感じ入りました。

 はばかりながら、私は子供の頃ファーブル昆虫記とシートン動物記を同時期に読んで、断然シートン派になっていました。
 動物の方が人類にちかくてとっつき易いというのもあったけど、シートンの本は動物のある個体にかかわった物語を描いていて、ストーリーとキャラに魅力があったからなんだと思います。だけどそれはあくまでその種一般の観察ではなくて、動物に関わった人間の感性の話なのね。

 もちろんそれでシートンがどうたらいう話じゃなくて(あのワイルドな話はやっぱり面白い)ファーブルは愛にあふれた理科の先生ぽいところが素敵であります。
 それにしても問題は、文庫版の2巻以降がさっぱり見つからない点ですわー。ああ、豪華版が売ってる棚はわかっているのに悔しい。(うちに置く場所がない。悶絶)

 ところで久しぶりに霜島先生サイトが更新されてましたね〜。ブログも入れるようになってよかったよかった
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