2019/10/21

十二国記のこと  
 十二国記の新刊読んで、まだ物語の前半なのでなんともいえないのだけど、小野主上のお話らしく状況説明イコールこてこてなアンチテーゼコンボになっていてヘビイです、面白い!
 前に大河ドラマのいだてんの感想ツイで「歴史の転換点にいる登場人物たちが、今何が起こっているのか判らず右往左往しているところがリアルで面白い」っていうのを読んだんだけど、フィクションの小説で大まかな展開は絶対ハピエンに向かうだろ!?と判っているのに不安と混乱が続くので、同じような面白さで読むことができるの、とてもうれしい。
 それからほんと〜〜にムカつくキャラの独白言い分も、ちゃんと読めばなんという無責任で独善的なと思うんだけど、独白に余計な注釈をつけずに心から困って傷ついて怒っている状況だけを描くあたりしみじみクールだなと思います。

 あと戴の産業とか荒廃の中の倫理観と思想家の関係とか、すごくこまごまと描いているのが面白い!こんな社会がどこかにあって、そこで取材でもしてきたような細やかさでした〜!

この先は、小説読んで連想した嘆き事なのでたたんでおきます、ネタバレも含むから





 2巻では戴国の政治の現場の混乱っぷりが描かれていて、明らかに人の思考を邪魔するモノが王宮内にあるんだけど、その結果の「政治が機能していない」状況がすごくリアルなんだよな。

 ほんの先月、世の悪政っていうのは、誰かの悪意や野望で市民を追い詰めようとしているんじゃなく、何もしないことで結果人々の生活を脅かしているんだろうな、と思ったところだったので、この表現にはどっきりしました。

 政治家は誰かを傷つける意図はないんだと思うんだよ、ただ自分に与えられた権限を、他の誰かの利潤を求める活動に売ったり譲渡したりしているだけなんだと思うのよ…それは、集めた税金だったり海外での開発のためのインフラ整備だったり軍事派遣の権利だったりなんだと思う。
 だけど結果、それは市民の生活の基盤を脅かし、企業の公平な成長を妨げ、国家間の関係に瑕疵を作ってしまってると思うんだけどどうだろうか。
 悪意がなく思考しないというのは、ほんとうに夢見心地で怖い状況だと思うのだけど、もしもこれで市民が自分の生命財産を守る権利(憲法)が制限されてしまうような事になってしまったら、ウス側1枚で守られていた社会は、本当に「世界の荒波」にむき出しになってしまうんじゃないのかな。
1

コメントを書く

名前
メールアドレス
コメント本文(1000文字まで)
URL




teacup.ブログ “AutoPage”
AutoPage最新お知らせ