2020/3/6

再放送・人生の意味の心理学  
 先日「100分de名著」の再放送でアドラーの「人生の意味の心理学」をやってました。
4年前の本放送時に見はぐっていたので見てみたぞ。

 自分はフロイトの因果応報というか漫画や小説をなぞったような理屈が苦手だったんで、間逆なアドラーは面白いなと思ってたんです。自分の感情を俯瞰的に見ようとか後悔っていう気分は対策っていう行動とは別やでーとか。自他の分離というのも、杉下さんがよく言ってる「あなたの置かれたつらい状況とあなたが犯した事はまったく別の問題ですよ!」ってやつだねうんうん。と思ったりしたんだけど〜…

 4年たった今みると、番組の作り方がいろいろしょっぱくて、当時アドラーを読んでまったく理屈はごもっともだなと思いながら、ちょっと現実的じゃないなと感じた印象の理由が今ならわかるんですわ。

 落ち込んだ感情を持て余した成人男性に対する心理学者の意見はまったくごもっともだと思う、進路に悩む女子高生に対して「親の期待と自分の希望を混同してはいけない」という理屈もまあいい、だけどその母親が「でも女の子が社会に出るためには選べる道が限られる」という主張を「その問題は問題を抱えている他者のものであなたが心配することではない」というのは、なるほど差別をしている側から見たらそんな地平に見えているんだろうなとしか思えないんですのじゃ。

 半世紀前の中国の政策が苛烈に酷くて、真面目に従った数十万単位の市民が餓死凍死したっていう惨憺たる結果になった話を思い出すんだけど、社会に瑕疵や差別があった場合、不本意ながらそれに巻き込まれないように行動を制限するっていうのは必要な知だと思うのよ…
 でも差別する側からすれば「それはあなたが考える必要ではない」っていう話で、それこそ生殺与奪の権を他人に譲り渡すか拒むかって姿勢だと思うのね。
 すべて平等で平和という常態になって初めて言えるアドラーの主張を、素直に聞くには世間はでこぼこしすぎているよ…

(ついでにドラマパートで、心理学者の下にきた「彼女が欲しいサラリーマン」が居合わせた「女子高生」に言い寄って、逃げる女子高生を追い回して退場、心理学者がはははと笑って見送る。っていうのも、2020年に見ると背筋が凍る展開だなあ、としみじみ)
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