2008/5/19

中世東寺と東寺領荘園  
 ドクターアミーノ著作集の2巻「中世東寺と東寺領荘園」読了。これ1冊で半年近くかかってしまった。
 内容は中世東寺の発展経緯や荘園経営状況の記録をまとめたもの。今時の大会社の立ち上げから経営状況から名物役員の記録みたいなものなんだけど、こういう記録が残っていること自体が大変珍しいそうで、この本も中世から保存されてきた東寺百合文書を資料に、先生ライフワークのようにがっぷり調べてこられた模様。
 内容の多くが、各荘園の経営報告のような感じで「伊予国弓削島支店××年度貸借対照表」みたいな、大変読むのにツラい仕様であったのよ。しかし東寺が経済的に自立してから荘園経営が軌道に乗りだしたころにぼちぼち出てきた、権力闘争で燃えまくるアツい坊主が、やたらと印象強かったです。図々しくて思い上がっていて負けた後の変わり身の早さがまたやな感じなんだけど、こんな人がいると組織って引き締まるよな、としみじみ。
 税を徴収する側の寺と、される側の農民や百姓たちとの駆け引きも、多分現代の感覚では簡単に想像できないほどのアグレッシブな闘争で、大変に興味深かったです。本の中で、中世の武士を「土地に根を張った」と表現してあって、確かに江戸時代以降の「鉢植え」状態の武士とはかなりニュアンスが違うと感じた次第。

 それにしてもへばったので、次はもう少しさらっと読める本を行ってみよう〜。
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