
撮影済の玩具ネタが尽きてしまったので、またもや映画のハナシ。
フィンランド映画の『アイアン・スカイ』。
日本では9月28日公開予定ですが、
DVD/BDはamazon.co.uk等で既に購入可能です。
※以下若干のネタバレを含みますのでご了承の上お読み下さい。
ストーリーは・・・
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2018年、アメリカは月に埋蔵されているエネルギー資源
“ヘリウム3”を求めて、月の裏側に2人の飛行士を送り込んだ。
月面の探査を開始した飛行士たちは、クレーターの底に巨大な要塞と
ヘリウム3の採掘場と思われるプラントを発見する。
驚愕する2人の前に、第二次大戦中のドイツ軍スタイルの兵士が現れ、
着陸船を破壊し、黒人飛行士のワシントンを拘束する。
基地を建設していたのは、第二次大戦の敗戦時に祖国を脱出し、
月に逃げ延びていたナチスドイツの残党だった。
月面に第4帝国を築いた彼等は、
密かに地球侵攻用の最終兵器を建造していたのだが、
彼等の持つ電子計算機では処理能力が追いつかず、
完成目前の最終兵器を起動出来ずにいた。
ワシントンの所持していたスマートフォンに目を付けた次期総統候補アドラーは、
地球製のコンピューターを手に入れるべく、
アーリア人化薬で白人になったワシントンを案内役として地球に潜入するのだが・・・
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という感じ。
全体のトーンとしてはブラック・コメディーなんですが、
ストーリー的には可もなく不可も無く・・・といった感じで、
同じジャンルの映画としては『魚の出てきた日』や
『博士の異常な愛情〜』には遠く及ばない・・・
とまで言ってしまうと、ちょっと気の毒かな(^^;
ただし、コメディ映画としてはイマイチでも、
二次戦ドイツ軍スタイルの兵士とか
地球攻撃の巨大飛行戦艦等のガジェットは
これだけで十分元が取れた気がしてしまうほど素晴らしくカッコイイ! ので
こういうのが好きな方なら十分満足出来る・・・ハズ。
要は映画に求めるものの違いだと思うんですが、
「カッコイイメカのカッコイイシーンが観られれば満足」という人もいれば、
「どんなに画面がカッコ良くても中身のない映画はダメ」という人もいるわけで、
この映画は完全に前者向け、なんじゃないかと思います。
実際のところ、監督が見せたかったのもナチスのメカの方で、
ストーリーは旧独軍テイストの軍服や兵器を出す言い訳として
後付けでこじつけた・・・ような気がするんですが、どうでしょう?
(あくまで個人の印象レベルのハナシですが)
まあ、せっかくのステキメカも予算の関係からか、
活躍シーンがあまり多くないのがちょっと残念、なんですけどね(^^;
出来れば地球の連合宇宙艦隊(<全部どこかで見たようなデザイン)よりも
第4帝国メカVS地球の現用兵器の方をもっと見たかった、かなと。
といったところで、
誰にでもオススメできるような映画じゃないのは間違いないんですが(^^;
アシュレイ・ウッドの『World War Robot』とか
パオロ・パレンテの『DUST』とかの雰囲気がが好きな方は、
観てみても良いんじゃないでしょうかね。

・・・とりあえず、どこかのメーカーでコレを製品化してくれないかな(^^;
アイアン・スカイ(日本公式)
http://gacchi.jp/movies/iron-sky/
