今回は神奈川県箱根町に存在した伊豆箱根鉄道駒ヶ岳鋼索線(通称、駒ケ岳ケーブルカー)の廃線探索です。
標高1,327mの駒ヶ岳を東側の麓から登っていた。
営業キロ 0.7キロ
高低差 282M
開業 1957年11月16日
廃止 2005年 9月 1日
以前からこのケーブルカー廃線跡の存在は知っていましたが、どういうわけか近場の廃線跡はあまり探索する気になれず、少し気になる存在のまま過ごして来ました。
しかし今回、大涌谷周辺の火山性ガス発生の影響で入山禁止の見通しが出てきたため急きょ、探訪することにしました。
2019年1月現在では頂上駅周辺を除く、この地域一帯は入山規制となっています。
というわけで、この記事は2014年に探訪した時のものです。

麓駅に最も近いバス停、「東芦ノ湯」で降車する予定でしたが、いつまで経ってもアナウンスがなく、スマホで現在地を確認したところ、本来の路線より少し外れた場所を走っている。。
どうやら乗車するバスを間違えたようで、とりあえず麓駅に最も近いであろうバス停「箱根園入口」で降車しました。
幸い「箱根園入口」バス停からで約1時間ほど歩いて麓駅に到着できました。

麓駅に続く車道を歩いていると早速廃墟が。
ドライブインかお土産物屋か、詳細不明です。
箱根温泉湯けむり〇〇事件?

パトカーが路肩に停まっていました。
警察官と町の関係者が火山ガス警戒に来ていたようでした。
この先歩いて行くことが出来るか聞いたところ、
「進むことはできますが、何も見るところありませんよお?」
と言われてしまいましたが、ここ一帯は入山規制が出ていないことの確認がとれたので、安心して進むことにしました。
側溝から湯気も出ているし、温泉街にありがちな〇〇事件かと思いましたよ。
程なくして車両通行止めに。

歩いて進むことは可能ですが、この先の車道は駒ケ岳ケーブルカーの廃線に合わせて廃道化されたようです。

来た道を振り返ってみると芦ノ湖が。

進行方向に目を移すと、殺風景な廃道が延々と続く。

廃道化されて久しいため路面が荒れていますが、歩く分には何の問題もなく大変ありがたい。

ようやく麓駅まであと100M。

駒ケ岳ケーブルカーの麓駅があったであろう場所に到着。

ケーブルカー路盤の掘割りがクッキリ見える。

階段が整備されています。
登山道として再利用する計画なのでしょうか?
(2019年2月現在、当該地域は立入禁止になっています。)

この石段はケーブルカー整備のもので、路盤は左側の草むら部分にあったものと思われます。

距離表示が残っていました。
総延長は700メートルなので、この表示は100メートルということか。

300メートル?地点。

登って来た路盤を振り返ってみると、双子山登山道の中央にも真っ直ぐな線が!
ケーブルカーは無かったはずだが。。
こういうところばかり、気になってしまう。

半分以上登って来たか、この場所でおそらく標高1200メートルは超えていると思うが、非常に息苦しい。。

三分の二くらい登ったところ。
頂上に向け左カーブしている

掘割を超えたところで頂上駅の柵が見えてきた。

と思ったら、最近設けられた柵のようで登山客のために作られたものか。
黒い柵の辺りに頂上駅があったのだろうか。

頂上駅跡付近から振り返って見る。
急に天気が悪くなってきた。
ここからは箱根駒ケ岳ロープウェーで下界に降りる。

左側に見える建物が駒ケ岳ロープウェー乗り場。
広場を散策されていた初老の男性が「なんであんな建物にしちゃったのかねえ?まるで鉱山施設みたいだ。」と言っていたのが笑えましたが、確かに観光施設に似つかわしくないデザインのように感じます。
この建物内でロープウェーの片道切符を購入しようとしたところ駅員さんに「何処から来のか?」と聞かれ、「登山道を登って来ました。」と答えたところ、
「登山道なんか無いんだけどなあ。。」と何度も独り言のように駅員さんが言っていましたが、普通に登山道あるんですけど。。
この駅員さん、何を言いたかったのか?謎です。
(2019年2月現在、一帯の登山道からの入山は禁止されていますし、ロープウェーの片道切符も販売していないようです。)
ここから麓の箱根園までロープウェーで降ります。
が、電車に乗るまでの写真がありません。
興味のないものの写真は全く撮らない悪いクセで、いきなり箱根湯本駅まで飛びます。
メトロ箱根22号の入線

路線バスで箱根湯本駅まで戻り、帰路はちょっと変わった特急電車に乗車してみました。
メトロはこね22号

小田急電鉄のロマンスカー車両を使用した特急で、小田急線箱根湯本駅〜東京メトロ千代田線経由で北千住駅まで直通で結びます。
「帰りは天気が悪くなってしまった。」というのもありますが、車窓からの写真を撮って楽しむことをせず、写真はまた東京メトロ線内まで飛びます。
表参道駅

普段、ロングシートの地下鉄車両しか走らない東京メトロ線内を、特急電車が走ります。
国会議事堂前駅

いつも見慣れた東京メトロの各駅も2人掛けクロスシートから見ると、どうしても違和感を感じずにはいられません。
根津駅

こんな地味?(失礼)な駅もロマンスカーが通過します。
北千住駅

クロスシート越しに見「北千住」の駅名。
やはり、非日常的感覚。

終点の北千住駅まで乗車しました。
平日ということもあり車内はガラガラでしたが、土休日は結構混むのでしょうか?
(平日は1往復、土休日は3往復あるようです。)
結局、後半は「だだ特急に乗りたかっただけなのか?」と自問自答しました。。。

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