『ペローの昔ばなし』

2013/4/29  9:35 | 投稿者: 時鳥

そういえば、ペロー童話ってどんなのだったっけ、と読み返す。
1697年発行の『昔ばなし』の全訳で、ルイ14世の弟オルレアン公の娘、エリザベット・シャルロット・ドルレアンに捧げられている。
収録されているのは、「眠りの森の王女」「赤ずきん」「青ひげ」「長ぐつをはいたネコ」「仙女」「サンドリヨン」「まき毛のリケ」「おやゆび小僧」の8篇。
各篇の最後にはそれぞれ教訓が付いているのだけど、当時21歳の姫君に捧げられたからか、はたまたフランスだからか、エスプリ全開である意味、非常に面白い。
「サンドリヨン」が後ろ盾の必要性を説いた話だったとは、今日まで知らなかった。
ストーリーも、大人になって読むと結構きわどい描写がある。
グリムは犯罪系のきわどさが多いけど、ペローの場合、犯罪系もなくはないが、性的なきわどさがより目立つ。
8篇中6篇は女性が主役で、展開といい、所々にさしはさまれる棘みたいな言い回しといい、本当に若い女性が読むことを意識した作品なんだな、と思う。

以下、各篇の教訓をものすごく乱暴に要約。

「眠りの森の王女」
果報は寝て待て。結婚は急ぐな。
「赤ずきん」
若い娘はオオカミに注意。特に危険なのは、猫かぶりのオオカミ。
「青ひげ」
下手な好奇心は身を滅ぼしかねない。
最近では夫も穏やかになって、見ていて、夫婦のどっちが主人かわかったものじゃない。
「長ぐつをはいたネコ」
青年にとっては財産よりも才能が大事。
男もやっぱり、見た目が大事。
「仙女」
優しい言葉には大きな力がある。
親切はご褒美になって返ってくるが、それは大抵、あてにしていない時である。
「サンドリヨン」
美貌よりしとやかさが大事。
天分だけでは不十分で、世に出るためには後ろ盾が要る。
「まき毛のリケ」
好きな人のものは何でも良く見える。
で、そういう良さは、人の心を動かす力という意味で生来の美しさを軽く凌駕する。
「おやゆび小僧」
弱くて大人しい者が、実は凄い力を持っていたりする。

『ペローの昔ばなし』白水社
シャルル・ペロー 挿画:ギュスターヴ・ドレ 訳:今野一雄
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