「背びれ,下半身体側(尾筒)および尾びれ」あるいは「それらの一部」に『ラーメンのドンブリに描いてある模様』が見られるものがあり,この模様のことをレースと呼ぶ人々がいる.この形質はXリンクで,採集モノや野良gupなどショートテールの個体群にも散見される.ただし,発現する部位や模様の色調などで系統間の相違が認められ,単一の形質かどうかはわからない.
これの他に,わしが全身スネイクスキンと呼んでいるタイプ(いわゆるレースコブラ= X_ch Y_FilとかX_Fil Y_Fil ***)の尾ヒレの部分を指してレースという人がいて,さらに体側のスネイクスキン模様が細かぁいのをレースと呼ぶ人さえいる.そこで前述の人々は,その他の一般愛好家に対して,このレースの存在を力説する.このBlog Talkで名前が出てくる熱帯魚店の店主さん(故人)も,書籍やwebにこのことをよく書かれておられたように記憶している.だが,そのお話では「レースのなんたるか」と同時に,いやあるいはそれよりも大きく「これがYへ引越したのを契機にYリンクのフィリグラン,すなわちスネイクスキンへ発展した」という点に焦点が集まり,要するにレースというのはナニなのか,ということがしっかり提示されてこなかったように思うのである.これが,現在でも「レース」の意義づけが多くの愛好家の共通認識になってない,その大きな理由のひとつではないだろうか?
というわけで,gupの知識と経験が豊富なプロブリーダやヘビー級愛好家の方々に「やぁ皆さん.レースgupってこうですよ」ってな感じで話していただきたいところなのである....だが,しかし,三角尾びれや単色ワイルドフォームが重用される昨今の風潮では,ショートテール・レースgupがお店に出ても,きっと誰も買わないだろうから....ちょっと無理がある.きっと今後も,レースといえばあれだったりこれだったり....ってするのであろう.
【追記】
*** 以前なら,Xリンクのコブラを見たことがなかったので,レースコブラはとりあえず「X_ch Y_Fil」としておいたであろうが,昨年オレンジレーストライアングル系統のXリンクのスネイクスキンを実際に取り扱うことができたので,Xリンクのものも「経験済み」として書くことができるようになった.ただしX_LaじゃなくてX_Filと書かせていただいた.まぁつまり....Blog Talkはできるだけ自分でやったことを書きたいので....ということで....よろしく(なんか歯切れが悪いなぁ).

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