ここではロングテールのgupの話はあまりやらない.持ってないからネタがないもの.とはいえ,市販系統がもつある種の形質を扱いたいときは,入手して仔を採って,手持ちの系統との交雑に利用する.用済みの魚は大部屋に入って暮らすことになるが,ロングテールゆえに加齢にともなって良い姿勢を保つのが難しくなってくる.もちろん,優れた技術をお持ちのブリーダや愛好家の皆様によってしっかり作出された系統は老いてもしっかり泳ぐんだろうが,gupの世界,そんな超・優良系統ばかりではない.
このように重い尾びれを下に置く.立ち泳ぎっぽいが,それでも尾筒のあたりをぎゅっとまげて体を少しでも横に保とうとしている.たぶん,骨とか神経とか内臓とか,あちこちに無理がかかる生き様なのだと思う.
でもな,「老いた」というが,画像の右の個体も近くにメスが来ればびゅんっと追うし,餌を落とせばワイワイと寄って来る.なによりも,ヒレはともかく体躯の色は加齢とともに輝きを増すのである.普通のショートテールなら腰が曲がる頃にはかなり「お年寄り」な雰囲気になっているのだが,こんなに元気なのによれよれよれって泳いでいるのは,やっぱりちょっとなぁ.....わしとこではやってないが,ロングテールの育種をするなら,やっぱ「体質」とか「長持ち」とか「強健」とかに特に気を配ることを忘れないようにしないとな.

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