まぁどちらかというとつまんないだろうという話題だったので恐縮だが,コメントをいただいたので,もう少しだけ書いておこう.
金魚鉢風に魚を愛でるやり方でのストリンギーモス(だったっけ?)の有用性は前回に書いたとおりだが,じゃぁそれを入手するまではどうだったかというと.....
他のコケはわりと黒っぽくて魚が映えないので思いつきもしなかった.で,まず「gupといえばアレ」というヤツだが,ウォータスプライトはこれに使えない.わし自身がこれを育てるのが下手なせいではあるが,小型容器の溜め水ではすぐに溶けてなくなってしまうし,枯れはててしまわない場合でも葉色が悪くていかにも不健康そうになってしまう.わしとしては絶対におすすめしない.
もちろんこんな状況なので,お値段が高いレア草とか二酸化炭素を吹き込むとかいう草は論外である.で,パッと見ただけでもまぁ皆さん容易に思いつくことだろうが,マツモはこれでもよく育つ.ただし,もともと間延びする草姿なので,コンパクト感の強い水景にはフィットせず,なんか無理やり入れたような雰囲気がつきまとう.
カナダモあたりは夏の暑い時期にすぐ弱って枯れてしまうものの,なにしろお安いので,消耗品的にとっかえひっかえ新しいのを入れるという手はあるかもしれない.しかし,わりとキタナく扱われる草なので病気を持ち込む可能性が高い.
というわけで,わしとこでこれに入れる草はコレ.
実は,わしはナヤスを買ったことがない.よくいう「草に付いてきた」わけでもない.昔,ちょっと草をやっていたときにヤマトヌマエビを買ったことがあったのだが,お店でこれをストックしていた水槽に足場としてナヤスが突っ込んであった.で,お店の人がざぶっと水を掬ってエビを入れたとき,千切れたナヤスがポリ袋の水の中に一節漂っていた....というところから増えたという「ゴミ」の末裔なのであった.
ご存知のとおり丈夫で良く殖え,薄暗くても枯れない.ただし,すぐぶち切れてまとまらないのでレイアウトでは使い道がない.プラケースなどの溜め水でも育つし,gupの水にも合うようだし,これまであまり不自由を感じたことはない.専用の水槽でバンバン殖やし,ぶちぶち千切って消耗品のように使うのに向いている.
葉が小さいので(上述の)マツモのような「ばらけた感」がなくてよい.中層にほどよく沈んで景観も悪くない.難を言えば,色が浅黒くてさえないので,魚を引き立てるという能力に劣る,というところか.
というわけで,こんな風に入れて机の上に置いて観賞し,ときどき金魚鉢ごと流しに持って行って,傾けてざぁ〜っと水を捨て,上から新しい飼育水を注ぎ込み,またもとの場所に戻す....というわけで,水管理も簡単.
問題は「秋→冬→春」の低温期の温度管理だ.なにしろ火災が怖いので十分な注意が求められる.幸いなことに,昨今はいろんなヒーティングシステムが市販されており,小型水槽用のものを放り込むとか,外側から小型温室の植物用とか,カメ・トカゲ用とか,ヤドカリ用で温める等,いろんなものの中から自分のやり方に適したものを選んで「適正な取り扱いの下で,安全に」使っていただければ良い.でもさぁ集合住宅なんかだと,部屋はいつもわりとあったかいので....(以下,自粛).

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