以前から,ちょっとづつ取り組んでいる地味なお話(
http://gray.ap.teacup.com/yochisblog/565.html 参照).
その前に,何度も何度もことわっておくが,わしは和泉流ではなく,その流儀に必ずしも賛同しているわけではない.和泉流門徒とは1970年代の都会の小僧たち(たとえば故・筒井良樹氏とか花やん総統さん)までであって,わしなどは田舎で和泉翁の本を読んでいただけである.
ではあるものの,その書物には少なからず魅せられるような魚写真が載っていて,穴があくほど眺めたものであった.
その本の中,ある渋い魚について「キングコブラの交雑後代でギフチョウを連想させるような色柄だ」とか何とかいうようなことが書いてあって「モザイクレース」の名が充ててあった.たぶんコブラがYリンクでレトロなゆるい明暗柄の尾びれで言うなれば「コブラ・ヴァリエゲイテッドテール」ってな感じであったのだろう.なんでレースなのかなぁ?モザイクコブラじゃないのかなぁ?でも,ギフチョウってもっと派手だぞ?とかいろいろ考えていたなぁ.
その頃,コブラ好きだったわしは,アジア産オムスビテールのモザイクコブラを10代なかばに手に入れ,その仔の仔の仔の....とずっと採りつつ,いつかgup界の人々が注目するような姿の魚を創りだしたらどんなに素晴らしいことだろう....などと世迷い事を連想していたものだ.その後,モザイク尾びれを立派な三角にしようとTHメタルモスコ(メタルコブラのモザイクテール)のメスを導入し,病気を持ち込んで手持ちの魚が全滅........という大惨事で終わりを迎えたのであった.
で,今から一年半ほど前.コブラもモザイクも持っているので再びモザイクコブラを出現させることが可能となった.でも,やはりちょっとひと工夫しても良いかなぁと思い,突然に決意した.「真のモザイクレースを!」
どういう意味かというと(それほど深い意味があるわけでもないが)
1.手元にコブラがXリンクに飛んだ系統があり,これを「レース」と呼ぶ人がいる.
2.今,持っているモザイク系統のオスは,Yリンクでもモザイク様のヴァリエゲイテッド尾を呈する.
これを組み合わせれば「モザイクレース」になるじゃありませんか.あるいは符丁で「コブラモザイク(Xモザイク+Yコブラをモザイクコブラと呼ぶので,その逆)」でも良い,というわけだ.そこで,よさそうな魚をいくつか試して変遷し,また,よさそうな仔の育成が盛夏期にかかってうまく育たない,等の問題もあって,あまりてきぱき進んでいないが,とりあえず思った通りの「ゆる尾びれでXコブラで黄色っぽい」イメージを具現化できた.
尾びれが薄いのか,大きくなったらヒレが切れやすいという問題も抱えつつ....
で,この春先に生まれた仔も発色してみると元系統にそっくりで特徴をよく出しているものが見られる.これから子,孫と色柄を絞っていって揃え,ヒレも強くして,最終的には群泳を目指したい.
でもまぁこのくらいなら「アゲハチョウ」といったところか?先々はもう少し落ち着いた色柄にまとめ,いつか「ギフチョウ」が名乗れるくらいにしたいものである.

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