ハイドーサルとかビッグドーサルの時代になって,長い尾びれの「三角」の度合いについて,ちょっと風向きがかわったのかもしれない.
和泉流にとどまらず,いわゆるデルタテールの「背・腹の縁が直線,エッジがまっすぐ,両角しっかり」という要求度はとても高かった.あるいは「国産」とアジアんブリードとの差別化で輸入物の脅威を避ける意味があったのかもしれない.
だが,背びれを末広がりにする性質は「背びれだけの形成」ではなくて広範に「ヒレの条」を形作るなんらかの性質に特徴があるらしく,背びれに幅があるタイプは尾びれが崩れる傾向が強い.
また,最近になってアジアから(四国に)上陸する系統はやれパンダとかサンタとかレースだとかで色合いや体躯(そして値段)がゴージャスで,どうやら人気が出そうである.
こういうのが市井の話題となり,一般愛好家の支持をゆるぎないものにしてくると,例えばどこかの小うるさいジジイが「デルタじゃない」とか語ってもたぶんだれも聞いてくれないだろう.
たぶん,もうしばらくすると,埼玉県とかあちこちのプロショップから「ビッグドーサルとかダンボだけど尾びれもデルタ」なぁんて魚が出回るようになって,尾が丸いことはまた「課題」として扱われるようになると思う.いや,そうして「正三角形」で勝負しないと,元気なアジアの魚と競争して「国産」が生き延びる術はもう
「ヘン◎イ」
しかなくなってしまうと思う.それではもうマーケットが小さすぎだ.
まぁそういうわけで,今このときなら,わしが持っているようなエッジの効かないゆる長尾の魚だって(地味なのは仕方がないとしても),ここで画像を並べといても「これは真のデルタとはいえない」なぁんて厳しい話にはならないかもしれない....とタカをくくって:

赤ボディオレンジレースコブラ

キングチータ

古の教科書に出てきそうなY型のなんちゃってコーダルピグメント

グリーンテール(シミ入り)

グレイのモザイク(中落ち)
....え?やっぱり無茶しないでこっちにしておけって?
それは正しい意見である.

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